9話 ページ10
「ねぇ、」
「ひ、ひぁぁああぁぁ!!!」
「(うるさ)」
炭治郎が毎日特訓を頑張る中、七花はそういえば屋敷を見て回ってないな、と思い立ちなんとなく蝶屋敷の中を歩き回っていた。
そんな折、たまたま通った部屋で盗み食いをしている、この時代に珍しい明るい金髪をした少年___我妻善逸を目にしたのである。
本当になんとなく、そこに人がいたからという理由で声をかけた七花はあまりの大きな反応に己の行動に後悔し始めたとき、善逸は恐る恐る声のした方を見た。
「て、なんて美人な人だ!!!俺と結婚してください!!!」
「え、嫌だけど。」
「そんなぁ、、って!いや、これは違うんです!!盗んだとかじゃなくて!いや、あれです、ほらお腹すいて!あ、違くて、いや、違くないけど、」
「いや、それも別にどうでもいい」
めんどくさがりで、ガサツ、言葉遣いも女性のそれとは思えないもの、と到底お淑やかとは程遠い七花だが、見てくれは、美人の部類に余裕で入っているため、善逸は思わず求婚をした。
しかし帰ってきた返事は冷静そのものの、あまりに冷たい言葉。
ショックを受けるのも無理はなく、と言った時、彼の頭に浮かんだのは蝶屋敷の誰かが自分を咎めに来たのではないかという考えだった。
しかし、そんな善逸の言葉にも、また冷静に返す七花に今度こそ困惑したような顔を向ける善逸。
「あー、あんたにはなんとなく声掛けただけだ」
「え!?俺が好きだから話しかけたんじゃないの?!」
「なんでそうなる」
蝶屋敷の人間じゃないなら、という思考らしいが楽観的にも程がある。七花が突っ込みに回るというこれまた見る人によれば目を疑うような光景になった。
「あんたこんなとこで何してんだ?」
「え?!いや、饅頭を、、、」
「いや、そうじゃ無くてさ、
炭治郎が特訓してる今あんた何してんの?」
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作者名:声優2次元大好き! | 作成日時:2020年6月25日 18時