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頑張ってる君にとびきりの愛を 【 arsk 】 ページ1

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嫌なことしか無かったと思う。仕事は思い通りにいかず、部下のミスで怒られて お局のばばあ集団にいびり倒されて 、帰り道には 野良猫に引っかかれた。でも泣いたら負けな気がして、目頭が熱くなるのを何とか堪えながら 帰路に着いた。




『 ただいま、 』




シーーンと静まり返っている部屋。彼は今日居ないのかな、また友達と出かけてるのかな。⋯⋯今日は、彼に甘えたい気分だったな。



『 ⋯ ご飯、いらないや。』



まずはお風呂に行こう、と仕事着を脱ぎながら脱衣所のドアを開ければ 誰かに手を取られ脱衣所に引きずり込まれる。 「っはは 」と楽しそうな声が聞こえて、誰だと顔を向ければ会いたくて仕方ない彼がいた。え、なに、ここで何してるの？



「 あ、泣くの堪えて唇噛んだやろ。血出てんで。」



『な、なんで、』



「後でリップ塗らなあかんなぁ、先にお風呂入ってきぃや？ その後俺と一緒に飯な。」



『あり、さか。』



「いいから、はよ温まってきなさい。」




手を振りながら脱衣所を出る彼をぽかんと口を開けながら見送る。あんな強引に言われる事ないんだけど⋯とりあえず言われた事しとくか。





〜










『お風呂、ありがとう。』



「ん、温まった？」


『めっちゃくちゃ温まったよ、あれゆず湯？』


「そ、今日おじじに貰ったんよね。」





ソファに座る彼の隣に腰を下ろせば 「なんか距離あんな」とピッタリくっつく位に距離が縮まり、自分の脈が少し早くなるのを感じた。




「何があったかは聞かへんけどさ、俺はずっとAの味方やからな。」


『⋯⋯ 待って、泣いちゃう。』



「泣いてもええの、俺しか見とらん。」




ほろほろと泣き出す私を自分の膝の上に抱き上げてくれて 流れる涙をタオルで優しく拭いてくれる。そーゆうとこだよ、ほんと。かっこいいなあ、




「ご飯後にしよっか。今は俺のがいいやろ？」



『⋯ ずっとありさかがいい。』


「あんまかわいいこと言わんといて、今日は甘やかす日って決めてんの。」









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