感情？そんなもの知りません。【鬼滅の刃】

参拾 ページ30

〜緊急柱合会議〜

胡蝶目線

お「Aが、自 殺したよ。」

！？

無一郎「え、そ、そんな。どうして？なんで。」

時透君は泣いていました。


あぁ。貴方は海辺さんの味方でしたね。

全く。


どうして灰野さんを信じられないのでしょうか？



私には理解出来ません。



お「君たちが殺したんだよ。」




胡蝶「どういうことですか？」




お「これは、私とAしか、しらない昔話。」

お「あるところに、一人の女の子がいたんだ。」

お「女の子には、感情がなかった。その子は全く笑わず、泣かず、
ただただ“無”それだけだった。
その子が３歳の時、妹が生まれた。
妹は、愛嬌があって、いつも笑う、可愛いげのある子供だった。
そして、両親は次第に、妹と女の子を比べるようになった。
暴言を吐き、暴力をふるった。
その子が５歳になる位の時。
両親に売られた。
そこは、表向きは保育園だけど。
裏では、鬼に買った子供を売る施設だったんだ。
両親は、高額の金と引き換えに、その子を売ったんだよ。
だけど。施設の人間は、その子を鬼に引き渡そうとしなかった。
何故だと思う？」



胡蝶「何故ですか？」

お「その子は大層綺麗で、施設の人間が、もったいない。
そう思ったからだよ。
その施設には、沢山の子供たちがいた。
その子にとっては、感情がないなりに、大切だっただろうね。
だけど。その子が欲しくて痺れを斬らした鬼が、施設を襲った。
その子は、うん良く生き残ったが、感情がないから、
泣くことも出来なかった。
そして、その子は、鬼殺隊に入ったんだよ。」

無一郎「それは、Aの過去ですか？」

お「そうだよ。だけどね。残念なことに、この子の悲しみは、
それだけでは終わらないんだよ？」

参拾壱→←弐拾玖

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す