笑顔は君が持っていったから。【鬼滅の刃】

拾捌 ページ19

ｺﾝｺﾝ

そっと木箱を叩いた。

『こんにちわ。竈門禰豆子さん。お話をしませんか？』

中から、カリカリと言う音がした。

『大丈夫です。カーテンを閉めているので、日の光はありませんよ。』

ﾊﾟｶｯ


中から、小さな女の子が出てきた。

こんな子だったのか。

しっかりと話を聞いていれば良かったかな。


『禰豆子ちゃん。なにか辛い事はない？』

「む〜。」

『そっか。良かったね！』

「むむ〜！」

『え？』

禰豆子ちゃんは、私の頭を撫でた。


頭を撫でられるなんていつぶりだろう。


少なくとも、姉さんが亡くなってからはないな……。


禰豆子ちゃんの手は、少し、姉さんと似ていた。

「む！」

禰豆子ちゃんは、私を抱き締めて、よしよしと背中を擦ってくれた。


『あ……っ。』

目が、ぼやける。


意識が遠のくんじゃない。


涙だ。


ダメ。こんなところで泣くの？

泣いていいと思ってるの？



『ありがとうございます。禰豆子ちゃん。』

笑って誤魔化した。

「むむむ〜む！」

炭治郎「禰豆子！その辺にしないと陽月さんがびっくりするだろう？」

善逸「禰豆子ちゃん！そろそろ離れないと危ないよ‼なにかされたらっ！」

ﾌﾟｲｯ

善逸「え……？」

禰豆子ちゃんは、金髪君を無視した。

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