妹じゃありませんよ。炎柱さん。【鬼滅の刃】

肆拾伍 ページ45

「ヒノカミ神楽って知ってますか？」

無限列車で聞かれた。

聞いたことはない。

「君の刀は何色だ」



「色は黒です」

「よもや黒刀だったか」








.








.








鬼に殺される前唐突に杏の手紙の内容を思い出した。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　兄上へ


　こんな形で遺書を遺すことになってしまってすみません。

　これを読んでいると言う事は、やはり私は死んだんですね

　兄上。私は、千寿郎の姉に。母上の娘に。父上の娘に


　兄上のような強く優しい人の妹になれて幸せでした。

　竈門君達をお願いします。

　父上や、千寿郎もお願いします。

　兄上には私の刀の鍔と羽織を遺しています。

　日の呼吸についても手紙に記しています。

　歴代炎柱の書は恐らく父上が破いてると思うので…。

　日の呼吸についての私が知り得る全てを書いております。




　最後に、煉獄の名字を名乗る事を許してください。



　煉獄杏より

＿＿＿＿＿＿＿＿＿
杏俺の方こそ



杏のような選ばれし者の兄に生まれる事が出来て幸せだった。







俺は致命傷を負い鬼を逃してしまった。

「竈門少年。思い出した事がある。昔の…いや妹の遺書を思い出した時に」




「俺の生家…煉獄家に行ってみるといい。
君を鬼狩りの道に誘った女性を覚えているか？」

炭治郎「はいっ」

「その人は俺の妹だ
ヒノカミ神楽について何か分かることがあるかもしれない。」






「妹も黒刀だった。」



その後…俺は遺言を遺してこの世を去ることになった。



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千寿郎目線


鴉「ｶｧｰ！炎柱煉獄杏寿郎！上弦の参との戦いの末死亡！」

「っどうしてっ兄上までっ。」




炭治郎「君が…千寿郎君？」








「先程は父がすみませんでした。」

炭治郎「いえ…すいません…」




「これが姉上の遺された日の呼吸についての手紙です
炭治郎さんが持っていてください。」

炭治郎「いいの？でも」

「いいんです。その方がきっと姉上も喜びます」



炭治郎「ありがとう」







.







「父上先程の」

父上「うるさい出ていけ！」


「でも兄上のっ！」

父上「くだらん！どうせ俺への恨み言だろう！
さっさと出ていけ！」


襖を閉じる前に…少し小さな声で言った。


「体を大切にしてほしい。兄上が遺した言葉はそれだけです。姉上の手紙もあります。ご覧になりたいのなら持って参ります」

父上は、手紙を持ってこい。そう言った。

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