7 ページ9
「何してんだ!!」
(うぉあ!!?)
サンズが手ををかざすと、俺の身体が急に浮き上がった。。えなにこれ??
次の瞬間にはズサァッて音がしそうな勢いで引っ張られる。
ボスンッ
(うーんベッドに逆戻り。サンズって魔法使いなのかな??)
床に叩きつけられるかと思いヒヤッとしたが、サンズはベッドにふわっと下ろしてくれた。えっ優しい。
「いつ起きた!? ついさっきか!? 今何しようとした!!」
(体感二週間くらい前です。脱走しようとしましたなんて言えねぇ)
サンズは大声で質問を捲し立ててくる。空気の振動が凄ぇ。あと頭と耳がいてぇ。
「ッとにかく博士⋯⋯!! ッ変な真似するなよ!」
(あっ博士来るのか。そして脱走もうしませんすみませんでした)
サンズは俺に強く忠告すると、部屋を凄い勢いで出ていった。今気付いたけどアイツスリッパじゃん、なんであんなスピード出んの?
ダダダダッ、という漫画みたいな足音が、すぐに小さくなっていく。これならすぐに戻って来そうだ。
⋯⋯問題は、
(うおぉぉなんか知らないけど身体がくっそ重いぃ⋯⋯!)
⋯⋯そう、何故か急に全身が重いのだ。
耐えきれず、ベッドの上に寝そべり、できるだけ抵抗を少なくする。それでもまだ重い。もはやこの負荷は重さではなく鈍い痛みに変わり、呻き声が漏れる。
「ぅ⋯⋯ぁ⋯⋯」
(あっ声出たいや今はそれどころじゃない気もぢ悪いぃ⋯⋯)
なんか、なんて表したらいいだろう、なんかこう、逆立ちして頭に血が上ってるみたいな感じの気持ち悪さがある。
(まって、ほんと、むり、はく、吐くぅ!)
ガラララッ!!
「ッは⋯⋯ッは⋯⋯ぁ」
(ひさびさに見たな博士⋯⋯)
「本、当に⋯⋯A⋯⋯」
(ごめん感動の再会みたいな雰囲気なってるけどこれ以上はまじでむりおやすみぃ⋯⋯)
体力がもうまじで限界で、俺は博士の話そっちのけで気絶してしまった。ばたんきゅう⋯⋯。
4人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:名無し40992号 | 作成日時:2024年2月27日 20時