us,twc_喘息_#02 ページ32
「しんどいの分かるけど、
起き上がれるか?」
グラグラとしながら体が起き上がった。
「ん、頑張った。A、おいで。」
広げた腕の中にポスッと吸い込まれた彼女。
彼女の名前を呼ぶ声はまろやかに包まれていた。
「畳の方移動するぞ。」
いとも軽々と彼女を抱き上げ畳の上へ移動した。
「俺に呼吸合わせて。A、いつもの。出来るでしょ?」
ヒョロヒョロそうに見えるが着実に筋トレ野郎になった上、
元々あるタッパでかなりガッシリとした体に彼女は収まった。
「が…んば…る…っ」
「…牛沢さん、薬ください。」
机に転がった薬をtowacoに渡す。
「はい。」
吸入器を持っているtowacoの姿は手慣れたものだった。
彼女はほんの少し落ち着いてた。
「いけるな?」
頷いた彼女を見て水色のキャップを取り薬を何回か振る。
「ん。息吐いて〜」
彼女は安心してtowacoに身を預けている。
口元に吸入器を持っていくとそれを彼女は咥えた。
「はい、吸って〜」
シュッと音がした。薬が噴出されたようだ。
「ちょっと止めて…うん。鼻からゆっくり吐いて」
少し止めたときが少し短かったような気がする…
「ムズいもんな…大丈夫、もっかいあるし。
おおかた出来てるから。」
やはり短かったようだ。
2回吸うタイプなのでもう一度同じ行動が繰り返された。
「お疲れ。ちなみにイベント開始まであと…2時間。」
「ん。大丈夫…っ…ウチはマコやもん。」
「そやな。マコやもんな。ちょっと休もな。
あと1時間ぐらいになったらちゃんと起こすから。」
「towacoも…うっしーも…ありがと…」
「全然。気にすんな。」
ふわっと笑って彼女の意識が正常に落ちていく。
「いつもの。ってさ。俺らが知らないだけで、
マコはいつもこんな感じなの?」
「今は季節の変わり目だから…まぁ。
こんな酷いのちょっと久しぶりだから焦りましたけど。」
「…マコだから。は劇薬だな。」
「そうですね。
まぁ、そこらへん…彼女のスイッチなので。
ちゃんと自分でON OFFしてるし、
良いんじゃないですか?」
「そうだな。towacoは、離れられねぇかもな。
というより、離れる気無さそう。」
案外、独占欲が強そうだ。
「そんなの何十年も前から自覚してますよ。お互いに。」
「お互いがいいならそれも良いのかもな…笑」
それもまたカタチなのかも。
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作者名:みこと | 作者ホームページ:http://なし)ー
作成日時:2023年10月14日 22時