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「ア“つッ？くない…」
火はついた。確かに、ついた。それなのに、火が彼を拒絶しているかのように、彼の体に火が触れることはなかった。
垂れてしまった油に燃え移った火は、今も激しく燃えているというのに。彼のまわりの火だけが、何もなかったかのように綺麗さっぱり消えている。
『…火で、死ぬんじゃないの？うそつき』
「別に、嘘ついた覚えねえけどな。燃えたら死ぬ、だなんてオレがいつ言ったんだよ。」
だって、あんなに動揺して、
「火つけられたこと無かったから、焦ったぜ。でも結局、神はオレの味方してるってコト。」
日頃の行いがいいからかなァ、と馬鹿なことをほざいている彼に嫌気がさす。それと同時に、殺すのに完全に躊躇が無くなってしまった自分も、すぐに彼をどう殺すか考えてしまう思考回路もストレスでしかない。
キミを助けるのに都合がいいと割り切ってきたが、流石にもう心が追いつかない。
このままでは、彼が死んでからも日常生活に支障をきたしてしまう。
もし、人が死んでも何も感じられなくなってしまったら。
もし、今後自身の感情に任せて人に危害を加えてしまったら。
そうなる可能性はゼロではない。
想像しただけでも、身の毛がよだった。
ああ。
こんなことならいっそ
『死にたい』
？
私は今なんて言った？ちがう。そんなこと思ってない。
「ようやく、言ったな」
「アイツのこと、もう守りたいと思えないんだろ。死なないでって思えないんだろ？わかるぜ、全部。
結局口だけなんだな。アイツを死なせないだとかほざいて、もう心ズタボロなんだよな。
かわいそうに。」
伸びてくる手のせいでトラウマがフラッシュバックして、頭を抱えて蹲る。
『やだ、やめて、来ないで』
『死にたくないから、うそ。あれ、嘘だから。』
必死に否定する。
背に汗が浮かんでいるのを感じる。
「フーン、ま、いつでも手助けはするぜ。」
お前が死ねば済む話なのに、という言葉を喉奥に無理やり詰め込んだ。
彼の言った言葉がまたも、私の心を抉る。
キミを守るより、自分の保身に走ってしまっているこの現状をどうすれば良いものか。
キミにいっそのこと言ってしまおうか。
キミは今日含め、あと６日で死んでしまうのだ、と。キミは死神に目をつけられているのだ、と。
いや、きっと信じてもらえない。キミは幽霊も宇宙人も、ましてや神なんて信仰しない性分だ。
これも彼の手の内なのだろう。悔しさで唇を噛んだ。
無機質な鉄の味がした。
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。(プロフ) - ポメさん» 作品を読んでくださり、有難うございます！そこまでストレートに褒められるなんて光栄です。これからもこの作品に乞うご期待を。 (3月27日 23時) (
レス) id: c787972aae (このIDを非表示/違反報告)
ポメ(プロフ) - 言葉に表せないくらいに最高です!!!! 次回の更新も楽しみにしてます！ (3月27日 6時) (レス) id: 8673ceb004 (このIDを非表示/違反報告)
。(プロフ) - あさん» 作品を読んでくださり、有難うございます！褒め言葉で究極とまで言われてしまうとは、嬉しい限りです。これからもこの作品に乞うご期待を。 (3月14日 0時) (レス) id: c787972aae (このIDを非表示/違反報告)
あ - は〜〜〜え〜〜、なんか、何だ、もうあれです、究極的に好き…。楽しく(？)更新頑張ってください、待ってます！ (3月13日 18時) (レス) @page9 id: c9b27d8eb7 (このIDを非表示/違反報告)
。(プロフ) - ヨーグルトさん» 作品を読んでくださり、有難うございます！感想だけでなく、応援まで…モチベーション上がりまくりです！更新は不定期になってしまいますが、乞うご期待を。 (3月11日 23時) (レス) id: c787972aae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：。 | 作成日時：2024年2月3日 23時
