検索窓
今日:13 hit、昨日:12 hit、合計:5,992 hit

4 ページ5

.

できれば♡のゲームは避けたい。しかし中に入るまで内容は明かされない。今日の♡4はまだマシだったと思いたい。じゃあ♡Kはどうなるのかまだであったことも無い未知の数字にぶるりと身を震わせた。

「今考えても仕方がない、か。」

さっきの男の子たちが帰った方向に背を向け、家と呼んでいいのかは分からないが今住んでいる所に帰ろうと足を進める。
近くにも会場があるのだろう、明かりの付いている会場からは悲鳴と銃声がけたたましく鳴り響いていた。

「はぁ、」
「ため息?なにかあったの。」
「!」

思わず身構え臨戦態勢を整えようとしたが相手はポケットに手を突っ込んだまま顔色ひとつ変えない。月明かりに照らされ、綺麗なシルバーの髪の毛がキラキラと光っているように見える。
細かな表情は読み取れないが、その男は口角を少しあげて笑った。

「敵意は…ない、かな?」
「疑問形なの。」
「君は敵意ありそうだから?」

男の返しにムッとしつつもこの状況下で殺そうとする人は居ないだろうと考え、話しかけてきた男に要件を聞いた。

「んー、たまたま君がため息をついていたから声をかけてみただけ。」
「そりゃ♡のゲームをやった後だったからね。ため息くらいつきたくなるわよ。」
「…はぁと、ね」

男はにやりと不敵な笑みを浮かべるとゆっくりとAに近寄ってきた。ジリジリと追い詰められるような感覚になぜか逃げ出すことも出来ずじわりと汗をかいているのがわかる。

「一緒に来ない?」
「?」
「ビーチ。」

説明が少なすぎると眉にシワをよせ睨むと驚いたような顔を見せ男は悪い、と一言。
どうやら大勢集まるビーチという所があるらしい。
複数人でげぇむを遂行し生還率をあげているということのようだ。

「ちょっと考える。」
「ま、そうだよね。」

男は背中を向け明日またここに来るから、ビーチに来たいなら集合といって暗闇に消えていった。

.

5→←3



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (15 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
51人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ゆゆたま | 作成日時:2023年5月11日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。