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言いたいことは沢山あるんだろう。みんなそんな目を先生に向けている。
でも忘れちゃいない、誰かこの中から一人死ぬ。だから誰も余計に反論はしない。
「さてと、不正解だった場合ペナルティが課せられるんだったよな。」
「待てよ、マジで殺す気?」
「当たり前だろ言ったはずだ不正解だったらこの中の誰かを殺すって。」
唯月は椅子から立ち上がり身を乗り出している。
「だーれーにーしーよーおーかーなー、」
Aはスっと手を挙げ先生を見た。それに気づいた先生はゆっくりと瞬きをしてどうしたと言う。その目は冷たさを含んでいて少し怖い。
「殺すのは私にしてください。」
「ダメだ。俺が決める。」
「なんでっ!」
ガタッと椅子から勢いよく立ち上がると同時に隼人もサイド机を蹴り飛ばしてガンを飛ばして吠えた。
「冗談じゃねぇ!なんでお前に殺されなきゃいけねぇんだよ!」
「なんだどうした、この期に及んで命乞いか?」
冷たく鼻で笑う先生を見て本気だと思って血の気が引いてくのがわかる。
クラスからは無茶苦茶だとか引き返せる、目を覚ませなど先生を止める事ばかりだ。
「今逮捕されたら間違いなく実刑ですよ!わかってるんですか!」
「もちろん、わかってるよ?」
ニコニコとした顔でこたえる。先生はきっと捕まってもいいから真相を自分たちの目で見つけて欲しいのだろうか。
すると今まで黙っていた不破が今すぐここからだせと先生につかみかかった。
しかし無重力状態になったかと思うほどあっけなく体は床に叩きのめさてしまう。
本当に一瞬の出来事だった。
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作者名:ゆゆたま | 作成日時:2020年4月9日 1時