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私には直接言ったことだったがさくらには伝えづらかったのかもしれない。きっとさくらなら泣いてい澪奈を見て見ぬふりなんて出来ないだろうから。
だから感情が見えないように消えてしまう言葉でもなく手紙で文字で残したかったんじゃないだろうか。
「本当はずっと友達だよって伝えたかったのに...私はそれに気付こうとしなかった。気付かないふりをした。怖かったから。私も澪奈みたいにみんなに無視されるのが怖かったから。Aは...それでも見えないところで澪奈と仲良くしてて...なのに私は澪奈のSOSを踏みにじった。澪奈が自さつしたのは私のせい。私のせいで澪奈は命をたった。」
Aに向かってごめんなさいといって床に膝をついた。Aはさくらに駆け寄り抱きしめると背中を撫で落ち着かせる。さくらには苦しい思いをして欲しくない。
「澪奈に私は無視してって言われた時に頷くことしか出来なかった。私も言葉で澪奈を助けれなかった。同じだよ。」
ごめんと謝る二人の声が教室に響く。その謝罪はお互いに向けて言ったものと澪奈にむけての謝罪で届いたかはわからないがさくらには届いて居るようだった。
「それがお前の答えか。お前のせいで景山澪奈は死んだ。」
「先生!さくらのせいじゃ...!」
さくらはAの口に手をやると首を横に振った。小さく大丈夫というと先生の問いに頷いた。
「残念ながら今の答えは不正解だ。」
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作者名:ゆゆたま | 作成日時:2020年4月9日 1時