ここ ページ5
二口「どどどどうする!?」
貴女「知るかよアンタの想い人だろ!?」
二口「お前人間になれる!?」
貴女「なれる(*`・ω・´)」
二口「なれ!」
貴女「えっ!?」
狐に人間になってもらい、滑津を待った
すぐに滑津はこっちへ来た
汗をかいて息を切らしていた
滑津「貴女どこの子?見たことないけど…」
貴女「知り合いに会いに来ただけだよ」
滑津「そっか…じゃあ貴方は知らないかな」
貴女「私が知ってるか分かんないけど、一応どんな人か教えてくれる?」
滑津「うん…えっと、茶髪で、前髪は私と似てる、男、結構胡散臭いっていうかチャラいっていうか…」
貴女「わかんないなぁ……名前は?」
滑津「二口…二口堅治…」
何故か自分の体が硬直した
二口堅治…?俺の名前なのかな
でも顔だって名前だって覚えてないんだ
わからない
貴女「ごめん、わからない…」
滑津「だよね…」
貴女「でも何かあるんだろう?私でよかったら話し相手になるよ」
滑津「ありがと」
二口という男は1年前から行方不明らしい
前に1度村人総出で捜したが見つからなかった
半年が経って、村人達には諦めが出てきた
でもまた最近、彼女は二口の夢を見たらしい
あちこちから「俺はここだ」と訴えられるらしい
彼処からも此処からも訴える声が聞こえる
滑津はそいつがまだ生きていると思ったらしい
んで夢に出てきた場所に来ては捜している
滑津「二口はいつの間にかいなくなっていた。いつ消えたのかもわからない、記憶が抜けてる感じがする。だから気付いたのが二口がいなくなってからどの位あとなのかも定かじゃないの。でも突然『あれ?1人いない…二口は?』ってなったの」
貴女「そうか…心当たりあるやつ見つけたら教えるよ」
滑津「ありがとう」
滑津はそう言って元来た道を戻った
俺は側に立って見送るしか出来なかった
好きだって思うのに
相手の事知ってるのに
でも滑津はきっと二口って男が好きなんだろう
悲しくなった
でも俺は妖だ
しょうがない
自分のことすら覚えてない妖だ
しょうがないんだ、諦めるしかないんだ
36人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ