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ミツバ篇6 ページ6

でも、それでも私は事実を知りたい。
こりゃ、副長に直接聞くのが1番だな。

『たっしか、道場に行くっていってたけなー』

どうやら私が道場に着く前に、先客が来ていたらしい。
総悟と副長が1本やり合っていた。

『これは…邪魔できないじゃん。』

終わるまで壁に寄りかかって空を見上げていた。
皮肉だな。こんな綺麗な夕日見たことないやい。



どれだけ時間が経ったかな。
辺りはもう暗闇に包まれていた。

ちゃんと全部聞いてたよ。
ミツバ姉がもうながくない事、その旦那がよからぬ事をしている事。取引は明日の晩だって事。

総悟が、どれだけミツバ姉をおもっているかもね。


その時、道場から出ていく副長と、総悟が上から倒れて出てきた。
副長は私に目もくれず行ってしまう。



「おィ。聞こえてんのかこのデブス。こんなとこで寝たァ、馬鹿でも風邪引くぜィ。」

『バカ。そこでぶっ倒れてんのはあんたの方じゃない。』

「チッ。てめェも、副長も気に…食わねェ。」

そこで意識が無くなったのか静かになる総悟。

『はぁ。こんな所で寝てちゃ馬鹿でも風邪ひくって。何考えてるんだか。』

仕方なく近くの壁まで総悟を運んで寝かせてやる。流石に部屋まで私1人では運べないからね。

せめてもの優しさで、私が羽織っていた着物をかけてやる。

『今風邪ひかれちゃ困るからね。』

1つ添え書きを残して立ち上がる。

さあてと。

私ももうひと頑張りするとしますか。

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作者名:サメハル | 作成日時:2023年1月9日 16時

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