すとぷりの７人目はミステリアスイケメン 【２】

６０話目 ページ13

莉犬Side

これは、すとぷりが結成してすぐのこと。

さとちゃんが一時期すごい荒れた時期があったんだ。

それで、情緒不安定みたいになったんだ。そう、さっきのAみたいにネガティブになって。

その時に、Aがさとちゃんを睨みながら

A「僕さぁ、グズグズしてる奴、嫌いなんだよね」

って、さっきのさとちゃんの言葉を言ったんだ。

俺ら６人の前でね。

あの時のAの目は真っ黒だったんだ。


Aはさとちゃんのことを当時から信頼してたから、ネガティブになられてもどかしかったんじゃないかな？

あの時のAの目は怖かった。

冷ややかで棘のあるような目。

おまえがここで立ち直らなければ、一生軽蔑するぞとでも言うような目だったね。

よっぽどさとちゃんに自信を持ってほしかったんだと思う。


まぁ、それでさとちゃんも今の調子を取り戻したしね。



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今、俺らはAを探してる。

あのままAはどっか行っちゃったんだ。


さとみ「俺、強く言い過ぎたかな？」

ななもり「大丈夫、Aだってちょっと自分を見失ってるだけ。」

ジェル「少し一人にしておけば少しは落ち着くて。」


ころちゃんなんかあれからずっと泣いてる。

ころちゃんを慰めるのは、てか泣いてるメンバーを慰めるのはいつもAなんだ。

最年少のくせして一番大人なんだ。


でも今日でわかった。

Aが大人なのは、これまでの人生、ずっと一人で頑張ってきたからだ。

大人の汚い部分なんかをたくさん見てきたから誰よりも綺麗でいようと頑張ってるんだ。

どれだけ転んでも、全部一人で立ち上がってきたんだ。

誰の手も借りずに起き上がってきたから、あんな風になったんだ。

でもAは待ってると思う。

俺たちがいつか、自分をまたすくい上げてくれるってね。





　 A、待ってて。俺たちが、きっと助けてやるから。

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