ある日、カフェテリアにて、 ページ4
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今日も彼らが集まっている。
窮屈そうに机を囲んで。
さらに身を乗り出してまで、“会議”している。
今日の議題は…＿＿＿＿＿＿
「若武って…」
ワカタケという少年の話らしい。
「なんだよ？」
「砂原くんのこと結構好きだったりするよね」
おっと、やっぱりスナハラくんの話みたいだ。
＿＿＿“会議”と称した、仲の良い彼らの、取るに足らない…いいえ、きっと価値ある雑談話。
「砂原くんのこと結構好きだったりするよね」
「っっはぁっ！？？？」
ガタン、と立ち上がった拍子に椅子が大きな音を発する。
「っふ、ふはは言われてるじゃん若武クン。」
「しかもアーヤ口癖うつってるし。」
「好きって何だよ、俺はお前らさえいればいいんだ。」
「それは重いわ、パス。」
「パスすんなリーダーを支持しろ！」
「いや思い出したんだけど、なんで、最初私が砂原くんと関わった時あんなにぷんぷんしてたんだろうって。
そういやKZに在籍してたって言ってたのを思い出して。除籍したにしても悪いやつじゃないってわかってたでしょう？」
どうやら卵ハンバーグ事件での話を出しているようだ。
「まあキレると恐ろしいのは本当だし、それで心配したのかと思ったけどあのときの若武やけに怒り狂ってたもん。」
「それはアーヤもだけどね。」
「…う、まあ、ね。」
「あれは若武が燃やしたでしょ」
「燃えてたんだ私」
立花がそっとため息をつく。
「…答えてたまるか、って昔の俺なら言いそうだけどまあなんかいいや」
今度は若武がため息をついて渋々と言った様子で話した。
「あんまよく覚えてないけど、単純に俺すなーらにはぜってぇ勝てねえなって。そんだけだ」
「そうなの！？」
「え？」
「それは初耳」
「俺は薄々気づいてた」
「何か勝負してんのお前ら」
確かに喧嘩で若武は砂原に勝てそうにないけれども。
「俺が欲しいもん全部持ってかれるって、威嚇してただけだよ。ま、結局はお互い無いものねだりだったわけだ。」
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作者名：祈島世字 | 作成日時：2023年9月14日 17時
