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「そこで、提案なんだが、黒木。七鬼か上杉あたりの手を借りつつ第1と第2のどちらにも入ってくれないか」
「ん、了解」
さらっと、OKするよね。いつも。
「サンキュ。じゃ、振り分けるぞ。第1チームは黒木と七鬼。コンピュータを利用して調べてくれ。第2チームは黒木と上杉、そしてアーヤ。医療関係の知人をあたるか。可能なら砂原にコンタクトしろ。第3チームは俺、小塚、美門。気になったものがあったり、匂いがあったら、すぐに調べられるからな。あと、お前ら二人って周りに気を配ってるだろ」
…！！びっくりした。
気を配ってるのは、僕が臆病だから、と思っていたけれど、評価しててくれたんだ。
ふっと顔を上げると美門まで目を見開いてるのがわかる。
言った張本人は気にも留めず、さっさと話を進める。
「第3チーム。月曜日空いてるか？」
「う、うん」
「…空いてる」
「よし、そこで接触をはかろう。黒木、後で地図送っといてくれ」
「ん」
「じゃ、各自健闘を祈る」
言った瞬間、ぴょんと椅子から立ち上がって、昼飯！！、と台所であろう場所へ駆けて行く。
切り替えが早いというか、なんというか。
「今日はカルボナーラだっ」
良かったね。
残りのメンバーで目を合わせてクスクス笑う。
ああ、楽しいなあって、しみじみ思いながら、ね。
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来たる月曜日。
今日が祝日でよかった。
「若武、策はあるの？」
「いや、ない」
やっぱり、と美門と顔を合わせる。
どうしていつもそう自信満々に無計画を言い渡せるのか不思議でならないよ。
「だが、取り敢えず学校からの社会科見学という体で話を進めてある。ま、今時中学校で社会科見学をするか否かは置いといて、だ」
僕のところはしないな。
「許可したんだ。その組織」
「国や地方へは協力的で評判も悪くない。社会貢献の態度を示し、裏を取られにくくするためだろうと黒木調査員より、言伝があった。日本人は善良や誠実という言葉に弱いからな。本来ならばそれが良いところであるはずなのに、今じゃ利用されて弱味となっている」
良い人が損しているみたいだよね。
「俺は、同じ日本人としてそういうやつらを撲滅し
、平和な世をつくるんだ！」
そして、世界的に有名になるんだね。
この展開、もう知ってるよ。
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作者名：満粒 青 | 作成日時：2017年10月23日 10時
