No.26 ページ30
･A
初めて着た、サロペットってやつ。
ズボン型の服を着るのがもう10年ぶりくらい。
ずっとワンピースだったから、変な感じがして足を擦り寄せていると、トイレに行きたいと勘違いされて今連れてこられている。
NM｢ここがトイレだよ。行っておいで。｣
｢……はい。｣
別に行ってもいいかって思ってトイレに入る。
用を足して扉を開けると、何故か人が増えていた。
YG｢……。｣
｢……。｣
HS｢ヒョン、そんなに睨んじゃダメですよ。｣
YG｢睨んでない。｣
すごく睨まれている。
でも本人は睨んでないって言ってるから分からない。
目つきが悪いだけなのかも。
さっき案内してくれたナムジュンさんはいなくなった。
代わりにホソクさんとユンギさんがいる。
HS｢部屋の準備が出来たから行こうか。｣
こくりとうなずくと、手を差し出された。
その手を取ると、意外と強く引っ張られてついて行く。
ユンギさんは何をする訳でもなくただ僕らの後ろをついてきた。
観察されてる感じがする。
部屋に着いた。
木の香りがする、自然の部屋って感じだ。
暖炉もあって、ベッドやテーブル、椅子や棚まで全部揃ってる。
HS｢お城よりはしょぼいかもだけど、結構綺麗にしたんだよ？｣
｢ありがとうございます……｣
YG｢俺らの部屋よりでかい。｣
｢えっ、｣
HS｢ヒョーン！……はい、とにかくなんかあったらその辺の部屋開けて！誰かいるから！じゃあおやすみ！｣
ドタバタと出ていく二人。
そっか……僕は結構、歓迎されてるのか？
いや、僕の魔法を活用するために、歓迎せざるを得ない感じ。
でも……乱暴にしたりしないらしい。
｢……ミラン、｣
賢いミラン、兄様はどうすればいい？
僕の魔法って一体なんなんだろうね。
ここまで連れてこられてまだ半日も経ってないし、わかることなんて少ない。
それに、僕の触れた人を殺してしまう魔法はこの人たちに効かないのが不思議だ。
もしかして、初めから僕の魔法は人の怪我を治す魔法だったりして。
……なんて、都合のいい考えはよそう。
後で自分を苦しめるだけな気がするから。
窓から差し込む月明かりは、王宮のあの部屋にいた頃と同じくらいの明るさだった。
窓から空を眺める景色も同じ。
ただ直ぐに下を見ると芝生や砂利道がある。
地面なんて見えないところからこんなに地面に近いところに来たなんて、ちょっとワクワク。
……なんて、攫われたというのに呑気だろうか。
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名無し77872号(プロフ) - スミスキーさん» ありがとうございます！しっかり伏線回収したいと思います！ (2021年8月19日 21時) (
レス) id: 7a2b063138 (このIDを非表示/違反報告)
名無し77872号(プロフ) - お豆腐さん» ありがとうございます！続編も出ましたので是非チェックお願いしますー！！！ (2021年8月19日 21時) (レス) id: 7a2b063138 (このIDを非表示/違反報告)
スミスキー(プロフ) - この小説面白くて凄く大好きです！！更新頑張ってください！！ (2021年8月14日 12時) (レス) id: 78ab9a25ad (このIDを非表示/違反報告)
お豆腐(プロフ) - この小説すごく面白くて大好きです！！更新されるたびにニヤニヤしながら読んでしまってます笑 (2021年8月14日 8時) (レス) id: 236bbfcab0 (このIDを非表示/違反報告)
名無し77872号(プロフ) - ヌナさん» ありがとうございます！コメントめちゃくちゃ嬉しいです笑 これからもよろしくお願いします！ (2021年8月2日 19時) (レス) id: 7a2b063138 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みぞのなか x他1人 | 作成日時：2021年7月14日 0時
