12人の父親達【1】 ページ3
ジリリ…
目覚まし時計を止めて起き上がる。
星恋｢ん〜…！｣
大きく伸びをする。
壁にかけられたカレンダーに目をやると、今日の日付に赤い丸が付けられている。
星恋｢よ〜し｣
クローゼットを開けてセーラー服とタイツ、マフラーを身に着ける。
鏡の前でネクタイを締め、スカートの裾をつまんでくるりと回る。
星恋｢うん、バッチリ｣
と言うと机の横にかけられた鞄を持って部屋を出る。
茶色っぽい黒髪のショートヘアを揺らし、廊下を歩いて階段へ。
階段を降りて右側の扉を開け、リビングへ。
星恋｢おはよ〜｣
そこには12人の男の姿が。
グルッペン｢おはよう、星恋｣
ロボロ｢お、制服似合っとるで｣
鬱｢星恋もついに高校生かぁ｣
トントン｢時が経つんは速いなぁ｣
みんながそう言う中、私はまっすぐ机へ向かい、席に着く。
長い長い机には13人分の椅子が並べられていて、そこでご飯を食べる。
私が席に着いたのを見てみんなも次々に席に着く。
グルッペン｢それでは、頂くとしよう｣
一同｢いただきます｣
両手を合わせて挨拶をして、みんな食べ始める。
朝食を食べ終え、テレビを見て時間を潰す。
そして8時を回った頃、玄関へ。
星恋｢それじゃ、行ってきま〜す｣
トントン｢おう、しっかりな｣
トントンに見送られ、家を出た。
学校に着くとクラスを貼り出した掲示板に人だかりが出来ている。
＿＿私も見に行かなきゃ。
星恋｢えっと私のクラスは…B組かぁ｣
と、玄関へ向かい靴を履き替えて教室へ。
黒板には座席表が張り出されていた。
星恋｢この並びだと出席順かな？｣
自分の席へ向かい、椅子に腰かけた。
｢お、俺の席はここかぁ｣
｢私はここだね｣
と、男女2人組の声が聞こえる。
｢あ、しばらく前の席だからよろしくな｣
｢斜め前なのでよろしく｣
にっこりと笑う2人。
星恋｢望月星恋だよ。よろしく。
そっくりだねぇ、2人は双子さん？｣
カルマ｢当たり〜俺は兄の
黒髪の短髪で長い前髪を青いヘアピンで留めていて、綺麗な黄緑の瞳なのがカルマくん。
カスミ｢妹のカスミ。｣
黒髪のロングヘアで長い前髪を水色のヘアピンで留めていて、綺麗な黄緑の瞳なのがカスミちゃん。
2人は何故か傷を処理した跡がたくさん見られた。
多分訊かない方がいいだろうから何も訊かない。
その日は入学式が終わると直ぐに下校だった。
カルマくんとカスミちゃんは家が近いらしく、一緒に帰った。
その日の夕食では早速友達ができたと自慢気に話したのだった。
続く
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作者名：歌詞無 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/
作成日時：2020年3月28日 21時
