ぼんち揚げ食うな。寝ろ。Second【ワールドトリガー】 (ページ45)

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高校三年・夏　真骨頂ページ45

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「素直に謝ればいいんじゃないか？」

「それが出来てたら苦労してないよ…」

項垂れるおれと机を囲む、太刀川さん・嵐山さん・風間さんの三人

近くにはAと鳩原隊員のブースを見にきた二宮・東さん・木虎

画面の向こうには鳩原隊員の狙撃を避けているA

「迅らしくねぇな」

「…ここまで落ち込むことか？」

「おれにとっては…落ち込むことなの！！」

ああ、気力が湧かない…

「……凄いな。本当に人なのか疑うくらいだ」

「………もはや無敵な気もするな」

「そんな訳ないじゃないですか。あの人は自分で言ってたじゃないですか」

人と仮の戦闘をして気絶したって、と呟く木虎の声が耳に入る

「いくら殆どがトリオン兵とはいえ、人型が出てきた時に戦えないってことですよ？肝心な時に戦闘に加われないんじゃ」

S級隊員とは思えない

その言葉に反論を言ってやろうと顔を上げた時

「…！鳩原が緊急脱出(ベイルアウト)したぞ」

驚いたような二宮の声のすぐ後に、ブースから二人が出てくる

馬鹿じゃないの、とつい呟くと風間さん達がおれを見た

「…どういうことだ？」

「今に分かるよ」

先程見たばかりの未来(可能性)に頭を抱えそうになりながら木虎達を見た

『木虎…ちゃんだっけ、さっき何か悪口みたいなこと言った？』

「……まさか、先輩に言うわけないじゃないですか」

『何となーく、S級隊員とは思えないとかその辺りのことを言われた気がしたんだよね』

木虎達と風間さん達がどういうことだ、と見つめてくる

「Aの副作用(サイドエフェクト)は超六感覚。この際ハッキリ言うと、人が持つ五感の強化」

「それだけだったら…菊地原辺りと似たようなモンじゃ」

「いや、真骨頂はここからだよ」

おれがそう言うと、おれに向けられていた視線がAに移る

不思議そうに自身を見る木虎を見て頭を傾げると

『…信じたいんだけど、木虎ちゃんが嘘ついてる気がしてるんだよね』

「それ気のせいですよね、それで疑われるのは納得行きません」

『…まあ、いいよ。言いたくないんだろうし』

突然興味を失ったように木虎の言及を止めると、急にふらつき始めて鳩原隊員に支えられながら椅子に座っていた

あの時のように顔色が悪かった