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櫻井「その一言になんだかカチンときちゃってさ、あれだけ頑張ってやったのに文句もないなんてどうしてって思って言っちゃったんだよ。
あんな誰が見てもポシャるような仕事、やらせんなって思わない？
所詮ぽっと出のアイドルだろ？ってバカにされてる気はしないの？
頑張ったのに悔しくはないの？って」
二宮「翔ちゃんあの人の答え聞いて、落ち込みませんでした？」
櫻井「落ち込んだ、んで反省した……。」
二宮「だと思った。」
櫻井「相葉くんキョトンとした顔して、おれバカにされてるの？って。
自分にやって欲しいってきた仕事、言われた通りに出来なかったんだからバカにされてもしかたないよねって。
出来る出来ないは別にして、とにかく全力でやったから後悔はないよ、出来なくてボツにしてしまって悔しいとは思うけどって。
今度までには出来る自分になってたいなんて言うんだもん。
出来ないってはじめからたかをくくってた自分が恥ずかしくなったよ。
思い通りにならないのは周りのせいって、決めつけてた。
何より自分が精一杯やっていなかったらそんな文句も言えないのにね。
分かってた事なのに、自分でも忘れちゃいけない事だって分かってたのに……。
忙しさを言い訳にして甘えてたんだなって。」
二宮「私も似たようなことあの人に言ったことがあって。やっぱり自分にがっかりしちゃったことあるんです。
でもあの人の考え方って押し付けがましくなく、不思議と自分もそんな風にありたいって思わされるんですよね。」
櫻井「仕事に対する考え方が少し変わって、イラつくことも減った。
そしたら僕と相葉くんの間の壁も消えていて、いつの間にか心にするりと入り込んでた。
不思議なひとだね、彼って……。」
二宮「相バカさんかと思えば、鋭いとこついてきたり……。」
櫻井「子どもみたいに放っておけないようなところがあったり、誰も踏み込めない強さがあったり……。」
二宮「退屈しませんよね。あの人といると。」
櫻井「本当、ほっとけない存在だよね。」
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作者名：43 | 作成日時：2018年11月17日 10時
