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ご機嫌 ページ4

コンコン、

「Aヌナ、お風呂次入って」


「は〜い」


一つ下の弟であるゴヌクは思春期だろうに姉の私とぶっきらぼうにもコミュニケーションを取ってくれる。どれだけ体格が大きくなろうといつまでもかわいい弟だ。

私とそっくりの丸い頬が湯上がりでぽかぽかとほてっているのを見るのなんて全く初めてじゃないのにかわいいね〜なんて言ってみると思い切りドン引きされた。でも仕方ない、今日の私はご機嫌なのだ。


フンフンと鼻歌を歌いながら浴槽に浸かる。今日の私はとにかくご機嫌なのだ。




そう。ご機嫌の理由はもちろん隣の席のキラキラ笑顔の彼__マシュー。

入学式を終えて軽いHRをやるとそのまま今日は下校するだけになった。とはいえ初対面ばかりの教室では放課後に色んなところで交流が試みられていて、私たちも例外じゃなかった。
そして思ったより会話が弾んだのだ。私の一方通行とかではなく、いや私はすでに一方的にかなり好感を持っていたのだけれど、私だけじゃなくマシューくんも楽しそうで二人の波長がぴったり合った感じがしたのだ。


そういうわけで私はあのキラキラ笑顔と運良く仲良くなれたばかりか入学早々気の合う友達も一人作れたというわけで。そりゃお風呂での鼻歌に歌詞も乗ってくるわけで。


もちろん話したのはマシューくんだけじゃなく、ギュビンについて聞きにきた女の子たちともたくさん話した。何かと目立つギュビンと一緒にいることで下手に反感を買うのは面倒なのだと中学の時身に沁みて学習したので、それはもう丁寧に色々と否定させてもらったけど。

乙女心と秋の空、すぐに話題は入学式でスピーチをしていた首席の子、ハンビンくんだっけ、に変わっていき、入学式の記憶が全くない身としてふむふむと弾む話を聞いた。私がマシューくんに衝撃を受けたように、みんなも誰かに胸を強烈に照らされるような思いをたった初日とはいえするんだな〜なんて思うと話を聞くだけで楽しかった。

中学の時恋愛で大失敗した私だけど、こういう話に楽しく混ざれていたってことはその傷も時間のおかげでかなり回復したのを感じる。
まだ恋バナだとか恋愛だとかを自分事として考えられるまでには時間がかかりそう……なんて乗り気になれない自分もいながら確かに頭の中に浮かべる人はもう決まっている。まだその理由について考える気はないけど。

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ちさちさ(プロフ) - 3日放置されたこと根に持っちゃうメテュかわいすぎる笑笑 (9月20日 9時) (レス) @page13 id: 04b61e0faa (このIDを非表示/違反報告)
素麺アリス(プロフ) - gggさん» 本当だありがとうございます……!! (6月16日 15時) (レス) id: 279c8dc0ec (このIDを非表示/違反報告)
ggg - オリジナルフラグついてますよ…! (6月16日 11時) (レス) id: 5d35a1d14f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:素麺アリス | 作成日時:2023年6月15日 2時

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