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『 ねぇってば、ただよし、 』
大倉「 …… 」
『 ねえ、 』
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突然あたしと章ちゃんの間に入ってきたかと思えば、あたしが何か言う前に力強く引っ張られた腕。
なにも答えてくれない忠義から離れてしまえばいいのに腕を掴まれてるからそうもいかない。
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大倉「 …ごめ、腕、赤くなってる 」
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やっと口を開いてくれたのは家に着いて鍵を開ける時のあたしの腕を見てからだった。
赤くなった腕を苦しそうに見つめる忠義の心の中は全くわからない。
ねえ、いま何考えてるの？
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『 ね、忠義、 』
大倉「 …ん 」
『 一回、ちゃんと話そう？ 』
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忠義と、一度ちゃんと話さないとダメなのかもしれない。
その話し合いが良い方に転がるのか、悪い方に転がるのか、そんなことは分からないけれど。
そんな事を考えながら、二人並んで座ってるソファーを見てそろそろ買い替えなきゃだな、と考える。
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『 忠義酔ってるから、今日じゃなくて明日にでも話そうよ、 』
『 あ、ソファー買い替えたいんだけどどう思う？ 』
大倉「 ……や 」
『 え？ 』
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大倉「 ソファーも、俺らも、このままでええやん 」
『 っわ、ちょ、 』
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押し倒された肩も、忠義の苦しそうな表情も、優しくない強引なキスも、ぜんぶいたかった。
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作者名：みるく | 作成日時：2019年2月21日 22時
