遊郭潜入大作戦 ページ6
*
俺は後ろを着いてくる三人を見据えて隣の宇髄が喋り出すのを待っていた。
これからの任務の内容の説明とか必要だからな。
俺は何となく察せたからいいが、彼らが理解出来ているかはわからないし。
「いいか?俺は神だ!」
「ん?」
「お前らは塵だ!!まず最初はそれをしっかりと頭に叩き込め、ねじ込め!!
俺が犬になれと言ったら犬になり、
俺が猿になれと言ったら猿になれ!!
猫背で揉み手をしながら俺の機嫌を常に伺い全身全霊でへつらうのだ。」
「う、宇髄、その辺にして任務の、」
「もう一度言う、俺は神だ!!!!」
胸を張り決めポーズまでして言い切った宇髄。
しん、と静かになり、なんとも居た堪れない。
証拠に我妻くんの顔が完全に引いている。
「あ、えっと、俺は灰柱の京極Aだ。その、なんかすまないな。」
「いえ、…貴方がマトモでよかったって心底思いますよ………。」
始終のやり取りに俺と我妻くんは呆れてモノも言えない状況だった。
「さて、花街までの道のりの途中に藤の家があるから、そこで
そう言って走り出した宇髄。
とても速いからまあ、消えたように見えた。
「はや!!もうあの距離、胡麻粒みたいになっとる!!」
「よし、俺達も行こうか。」
「これが祭りの神の力…!」
「いやあの人は柱の宇髄天元さんだよ。」
「追わないとっ、追わないと!!!」
かなりでこぼこな三人だが、中々いい。
煉獄、だから彼らに託したのだろう。
君のことだ、誰一人死なせず、任務を遂行したんだろう。
君の託した者達を俺も全力で手助けするよ。
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作者名:きょーりん | 作成日時:2019年11月3日 23時