175話異変 ページ36
家に帰るなりすぐさまベッドに飛び込んだ。
色んなことが頭の中で渦巻いている。
あの日のこと、
それにリサーナのこと…そういえば今日 命日だ。
ベッドで頭を悩ませているうちに、気づけば夢の中へ入っていた。
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『ん、ん〜…』
やけに固い感触で目が覚めた。
辺りを見回すと見えるのは薄暗い路地とその先の隙間から漏れる光。
『…ここどこだ?』
家に着いてすぐ寝ちまって、その後…どうしたんだっけ??
まあいい。取り敢えずここがどこなのか知らないとな。
そうして埃っぽい路地から外を覗くと目に飛び込んできたのは______
『うわぁ…』
そこで目にしたのは俺が知っているマグノリアの街並みではなく、小さげな家々だった。
それよりもっと俺を驚かせたものがある。
それは______
『ネコだ…!』
それもただのネコじゃない。ハッピーやシャルルのような立ち振る舞いのネコだ。
ガジルがいたら大喜びだったろうに。
一旦 情報収集だ。ここのネコたちに話を聞いてみよう。
そうして路地から出た。
『あの…こんにちは…』
そっと声をかけ、そのネコと視線がぶつかると彼はさっと顔色を変えた。
そして怯えるように後退った。
様子がおかしい…もしかして、ここでは人間が珍しかったりするのか…?
『ご、ごめんなさい。驚かせるつもりは______』
「にっ、にに、人間だーーーっ!!!!!」
彼がそう叫び、周囲のネコたちの視線が一気に俺に集まる。
彼らも青ざめると人集りならぬネコ集りに動揺が広まり、終いにはには悲鳴すら上がった。
『お、落ち着いて!』
「キャアァーーーっ!!!」
「何でここに人間が…!?」
「近衛師団を呼べ!!!」
ネコたちの動揺は徐々に伝染し、もはやパニック状態だ。
どうしようもなく狼狽えていると、制服を来たかなりガッチリした体格のネコたちが鬼の形相でこちらに向かってくる。
そのネコたちから逃げるべく街を走り回ったが、どうにも彼らは足が早いようで追いつかれそうだ。
…仕方ない。傷つかない魔法で____
『風魔・花嵐!!!________あ、れ?』
あれ……あれ!?魔法が_____
『まっ、魔法が使えない!?!?』
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ま い ま い(プロフ) - マナさん» あなたの小説に私を参考にしたと明記していただき、あなたのその小説を教えてくだされば構いませんよ〜 (11月7日 6時) (レス) id: 140028ed61 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - 話参考にしたいのですが… (11月6日 19時) (レス) id: 73f360e95a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まいまい | 作成日時:2022年9月1日 7時