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ママさんに許可をもらった私は高峯のいる出店に戻る。高峯はまだお婆さんの接客をしているようだ。



「おばちゃんも昔いた彼氏がそりゃもうイイ男で……」



どちらかと言うと、世間話を聞かされているよう。私は高峯に頼まれる前に、空いている雑用に精を出した。

品出しが終わった段ボールを手に取り、段差に座って、畳んで丁寧に積み重ねる。後から紐で結ぶために几帳面に施した。



「あの子みたいなかわいい彼女さんならいいわね〜、そう思わない?」



お婆さんの声は大きくて、こちらに丸聞こえだ。
高峯の声は張っていないため聞こえない。お婆さんが会話を続けているので声は出しているはずだが。



「あらやだ、好きじゃないの?」

「……!」



そんなお婆さんの質問が耳を打ち、作業中の手が止まった。

お婆さん、今…『好きじゃないの?』って…。

それ、確認、だよ、ね…。

___高峯が、そう言ったってこと……?


頭の中の雑念が消え去るぐらい、真っ白になる感覚がする。

 
……でも、思い返せばそうだよね。

高峯、最近前よりずっと冷たくなってるもん。

幼稚園の時も、小学校の時も、良くて中学で引っ越す前までは私にくっついてばっかだったのに。

こっちに戻ってきて、しばらく一緒にいると思ったらまた、間違えてアイドル科に入っちゃった、って…避けるように距離も空いたし…。

___彼女も、作ってたみたいだし。

高峯が冷たいのは、照れているからではなく、本当に嫌いだからなのではないか、と疑わされ、それはやがて、確信になりつつあった。



「違います。好きじゃないわけでも…ええと、なくて…」

「……!」



その部分だけ、声を張ってはっきりと、高峯がお婆さんにそう告げていた。
私は、その言葉によって沈んでいた気持ちが、取って、掬われて、どこかに捨てられた感覚になった。

○→←○



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5674C(プロフ) - たまたまきんきんさん» 嬉しいお言葉恐縮です!ありがとうございます!! (2022年5月23日 12時) (レス) id: e6d0696709 (このIDを非表示/違反報告)
たまたまきんきん(プロフ) - やばい、まだ全部読んでないけどやばい、何このときめき、やっば。狂いそう。 (2022年5月18日 14時) (レス) @page27 id: 4c9c318806 (このIDを非表示/違反報告)
5674C(プロフ) - 彩さん» 意識しました!!!!読んでいただきありがとうございます! (2022年3月21日 0時) (レス) id: e6d0696709 (このIDを非表示/違反報告)
- なんだかめっちゃ青春!!! (2022年3月20日 16時) (レス) @page48 id: be844da8b2 (このIDを非表示/違反報告)
5674C(プロフ) - ちゅーしちゃうぞ♡さん» ありがとうございます!!最後まで楽しんでいただけて、とっても幸いです!!^ ^* (2022年1月17日 6時) (レス) id: e6d0696709 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:5674C | 作成日時:2021年12月27日 14時

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