誰にでも譲れない何かがある ページ10
『(あ、トシくんと総悟くんだ。)』
様相はどちらの世界でもほとんど変わらない。
というか、全く一緒なのでは?
土「おい…女、これはどういう状況だ?」
沖「リヴ◯イ兵長のマネすんのやめてくだせェ。」
土「してねぇよ!」
この二人はどの世界線でも仲良しなのだろう。
『ひったくり犯を捕まえたところだy…です。』
タメ口で話しそうになったが、なんとか誤魔化した。
土「女がひったくり犯を一人で…か。」
『世の中には力の強い女性もいますよ。』
沖「ん?これあんたの木刀かィ?」
土「あ?それ…あいつのと同じじゃねぇか?」
面倒なことになりそうだ。
『では、私は急いでますので後の事はよろしくお願いします。』
バビュン!と二人の横を走り去り、わざと入り組んだ道を進んだ。
沖「土方さん、あの女どこかで会ったことありやしたっけ?」
土「会ったことはねぇ…けど──────」
“同じ顔だった”
沖「あ、
土「嫌でも会わねぇといけねぇ理由ができたな。」
沖「本当は会いたいんじゃないですかィ?」
土「ふざけろよ。」
女が去って行った方向をジッと見つめ、煙草の煙を吐き出した。
『うっわ!最悪!!』
家に着くなり、頭を抱え膝から崩れた落ちた私。
銀「んだよ、うるせぇな。」
『木刀!置いてきちゃったんだよ!!』
事の詳細を兄に話し、とりあえず買った物の整理を始めた。
銀「んなもん、またネットショッピングすりゃいいだろ。」
『はぁ?!それじゃ意味ないよ!あれは─────ッ…!』
口を両手で押さえ、その先の言葉を封じた。
銀「…まぁ、あいつらのことだ。捨てるなんてことはしねーだろ。」
『わかってる…けど─────』
銀「あ、おい!A!」
玄関へ向かう私の腕を掴む兄。
『何?』
銀「落ち着けって。これ以上関わると面倒なことになるぞ。」
『遅かれ早かれ知ることになるし、別にいいでしょ。』
銀「だとしても、タイミングってもんがあんだろ。」
兄さんの言っている通りだと思う。
だけど──────
『タイミングよりも譲れないものが私にはあるんだよ。兄さん。』
だってあれは
あの木刀は──────
“兄さんが残してくれた唯一のものだから”
兄の手を振り払い、外へ飛び出した。
銀「はぁ…」
ポリポリと頭を掻く天パ。
銀「少しは兄ちゃんを頼れってんだよ。」
老人を驚かすのは控えろ→←買い物に行くと買う予定のない物まで買ってしまう
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Mugino(プロフ) - 壊さん» 壊さんコメントありがとうございます!!今日明日中には更新できると思います🔥💪お褒めの言葉とっても嬉しいです🥺ありがとうございます😭✨️ (10月19日 13時) (レス) id: 8563ed1f80 (このIDを非表示/違反報告)
壊(プロフ) - あの、続き書いてくれませんか?とても面白くて、続きが読みたいです! (10月19日 3時) (レス) @page9 id: 701fbdee56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Mugino | 作成日時:2023年10月10日 17時