83話(゚◇゚) ページ5
息が、息が詰まる。目が見開かれ左右に動くのを繰り返す。
思考が止まってしまう。
だって、こんなの…ありえない。
なんで。
A「…あ…あし…足が…」
足の感覚がない。足がある感覚がない。
足に何かが触れている感覚も、体温も感じられない。動かない、マネキンの足のように冷たい。
A「なに…なんで、これ…どうなってるんですか…兄さん……ねえ、兄さん」
兄さんは、私の両肩を掴んだ。痛い。
黒子「A、どういうことですか。足がどうしたんですか。A」
何度も名前を呼ばれる。兄さんの瞳には、私の絶望しきった顔が写った。
嘘だ、足が…。足がない。違う、足はある、あるんだ。あるけど、ある、けど…。
A「…感覚が、ない…です」
私がそう言うと、兄さんは病室を飛び出し走っていった。一人残された部屋で、私は混乱する脳内のせいで、ただ固まっていることしか出来なかった。
数分経って、兄さんと医者が私のところに来た。私はすぐに検査室に運ばれた。
そこから記憶があまりない、機会が沢山ある部屋に連れていかれ、私は意識を失った。麻酔を打ったわけではない、私自身が限界だった。
目が覚めたとき、私は元の病室にいた。傍らには兄さんが座っていた。
A「……兄さん」
冷静さを欠いていた少し前とは打って変わって
、至って普通に話しかけていた。自分でも驚くくらい。
A「足、どうなったんですか」
兄さんはふと目をそらした。また、気まずそうに。
言われる事はなんとなくわかる。だって自分の体なのだから。でもその原因がわからない。
A「兄さん、私の足は…」
黒子「今は、麻酔がしてある。」
水色の瞳が私を見る。
黒子「医者はそう言っていました。」
黒子「原因は、学校で刺されたことです。詳しくは知りませんが、その時…」
一言話すごとに、体から気力が失われていくようで今にも体がどこかに飛んでいってしまいそうだった。
私は、次の言葉を待った。
黒子「脊髄の損傷が原因です。最悪の場合、歩けなくなるかもしれません。」
背筋が凍るような冷たさを感じた、窓は鍵がかかっている。
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あおインコ(プロフ) - あやの♪さん» ありがとうございます!!まさに青春です…。もちろん精一杯楽しみたいと思います!!これからもよろしくお願いしますm(*_ _)m (2017年4月8日 7時) (レス) id: 2941e47bdf (このIDを非表示/違反報告)
あやの♪(プロフ) - 高校進学おめでとうございます!青春真っ只中って感じですね(*´∀`*)高校生活楽しんでくださいね! (2017年4月8日 1時) (レス) id: ece222c786 (このIDを非表示/違反報告)
あおインコ(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます。待っていてくださり本当にありがとうございました。これからまた更新再開しますので、よろしくお願いしますね(*^^*) (2017年3月2日 14時) (レス) id: 2941e47bdf (このIDを非表示/違反報告)
あい - 長文でごめんなさい。 (2017年3月2日 1時) (レス) id: 65300ee319 (このIDを非表示/違反報告)
あい - なんか僕が読んでるやつに更新停止の作品が異様に多いきがしてならないのですが。しかも受験生が多い!とまあ、愚痴はこれぐらいにして早く復帰してくださいね。結構夢主と及川さんの絡みが好きなので!待ってます! (2017年3月2日 1時) (レス) id: 65300ee319 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あおインコ | 作成日時:2016年7月14日 18時