あとちょっとの背伸び。 (ページ13)

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いつもと同じように目覚める朝。

私の唯一、楽しみな時間に備えて準備をする。

いつもと違うのは田中くんからあの後
また行こうね、と連絡が来ていたこと。

すごい夜中に来てるけど
それがいつもの遅刻の理由かな？

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『行ってきま～す』

いつも通りに家を出る。

慎｢よっ｣

『おはよう』

やっぱり似合うよね、その学ラン。

身長大きいから余計かな。

教室ではシャツだけになるけど、それすらもかっこいいんだ

本人には言えないけど、すごく好きな自信がある。

こうやって隣に立つと、慣れることの無い緊張感。

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慎｢隣のクラスだからすごく話入ってくんだけどさ
どこまで進んでんの？｣

『え？なにが？』

慎｢田中樹｣

『あぁ、昨日お昼に来て文化祭一緒に回ることになった。
柚と松村くんもいるけど』

慎｢ふ～ん｣

『興味無いなら聞かないでよ。笑』

慎｢なんだ～俺今年1人だから誘ってやろうと思ったのに。
部活のやつでも誘うわ～｣

『慎太郎なら当日まで彼女できるでしょ、笑』

強がってみたけど、ある意味本音だし

彼女がいなければ誘ってあげた。

って、お前は彼女にはなれないんだって言われてるみたいで

腹が立つ、と言うよりこの関係を突きつけられたみたい。