あとちょっとの背伸び。 (ページ14)

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いつものように朝練の慎太郎と入口でわかれる。

柚が来るのを座って待ってると

北｢おはよ｣

『え、なんでいんの』

北｢人少ないから入ってきちゃった。
前いい？｣

って、私の前の席の椅子を引いて、私の方を向いて座る。

『なに？』

北｢やっぱりクールだよね～、｣

クールじゃなくて可愛げがないだけだ。

なんでも強がってみたり、身の丈に合わない背伸びばかり。

『そんなこと言いに来たの？笑』

北｢そーじゃなくて、なんで4人で回るって言ったの｣

『あ、ごめん。文化祭でしょ、』

北｢や、まぁいいんだけどさ。
やっと新しい恋する気になった？｣

『お友達として一緒に回るだけ。気持ちは変わらない』

今のところ、だよね。

絶対、なんてないんだもん。

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その後柚が来て、廊下で話して、
またチャイムと同時に田中くん。

その後ろには珍しく早く来た慎太郎を含むサッカー部

樹｢おはよ！昨日はありがとう｣

結構おっきい声で言っちゃうもんだから

『あ、うん。こちらこそ』

だなんて素っ気ない返事。

朝のLINEも既読つけたまま返してなかった。

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柚にはしつこく聞かれたけど

なんだか、慎太郎には知られたくなくて

なんでもないとだけ伝えて教室に戻る。