Day.35 ページ37
電車に揺られて試合の会場へ向かう
「いよいよ地区大会決勝だ！あの帝国とまた戦えるんだ。特訓の成果、見せてやろうぜ！」
「「おー！！」」
「みんな張り切っってる。決勝だものね。私も頑張らなきゃ」
『気合十分、ですね』
「ね！」
ふふ、とマネージャーで笑い合う。雷雷軒のおやじさんじゃなくて監督と呼び直して一言を求める円堂先輩。やっぱり2日しか経っていないからまだ慣れないのだろう
「俺からはたったひとつ。全てを出し切るんだ。後悔しないために！」
「「『はい！』」」
みんなを見つめる響木監督の目は、サングラスに隠れて感情は読み取れなかった
「あれ、夏未さんは…」
「電車は嫌いなんですって」
『じゃあリムジンですか…』
「みたいね〜」
窓の外に大きな要塞のような建物がみえる
ここが決戦の地だ
「気をつけろ！バスに細工してきた奴らだ、落とし穴があるかもしれない。壁が迫ってくるかもしれない！」
危機感たっぷりにそうからかう監督。みんな真剣に壁や床をチェックしている
「監督が選手をからかうなんて」
「たぶん、監督なりの緊張を解す方法なんだと…」
『逆に緊張してませんか…』
「たしかに…」
ロッカールームに着くと、鬼道がドアから出てきた。曰く、なにも仕掛けられていないそうだ
兄さんと2人の視線が混ざり合う。お互いに鋭い目線でそばにいた私はびびってしまった。春奈はひとり、唇を噛み締めているようだった。何を抱え込んでいるのだろう
どこまでも隈無く調べるみんな。シャワールームに、ロッカー、椅子の下…ロッカーの上…いつまでも疑っていても仕方がないと思ったのか、秋先輩がみんな試合に集中出来るように声をかけていた
春奈はどこかへ行ってしまい、まだ戻ってきていない。御手洗にでも行っているのだろうか
さあ、いよいよ決勝戦だ
勝てば…勝てば…先に進める
みんながフィールドに立つのを、ベンチから見守った
「さ、私達もドリンクの準備…」
秋先輩が春奈に声をかけるけれど、どこか上の空だ。帝国のグラウンド側をじっと見つめている。ドリンクの準備中も、心ここに在らずといったようだ
それだけじゃない。帝国側も落ち着きがなく、円堂先輩がいつもの先輩らしくなかった。顔を洗いに行く先輩を、秋先輩が追いかけて行く
「…木野さんと音無さんはどこ？…私雑用は嫌よ！」
『夏未先輩…私がやりますから』
ドリンクも作りかけ、あれもこれも出しっぱなしで2人だけ取り残されてしまった
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透(プロフ) - いふれんさん» ご指摘ありがとうございます。訂正させて頂きました。 (2018年7月16日 11時) (
レス) id: 5a32253be5 (このIDを非表示/違反報告)
いふれん - 初めまして、少しだけ意味の違うところがありますので注意をしにきました、兄弟じゃなくて兄妹では？ (2018年7月16日 11時) (レス) id: ec36259cc9 (このIDを非表示/違反報告)
透(プロフ) - ☆リズ★さん» そうなんですね！また時間がある時にゆっくり読ませていただきます！ (2018年7月3日 20時) (レス) id: 5a32253be5 (このIDを非表示/違反報告)
☆リズ★ - 透さん» いえいえ! 私もイナズマイレブンの作品を書いてます。 作者様、良かったら読みに来てください。 突然、すみません… (2018年7月2日 22時) (レス) id: 76272ba197 (このIDを非表示/違反報告)
透(プロフ) - ☆リズ★さん» コメントありがとうございます。私自身とても気まぐれな人間なのでそう言っていただけるととても嬉しいです。頑張らせていただきます！ (2018年7月2日 22時) (レス) id: 5a32253be5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：透 | 作成日時：2018年6月22日 0時
