思いがとおあまりみっつ ページ14
そうやって少し焦ってスタートしたものの、流石と言うかセブルスくんはとても手際がいい。私が萎びイチジクの汁を絞りゆっくりかき混ぜ穏やかに温めているうちにセブルスくんは雛菊の根を細かく刻んでいて絶妙なタイミングで入れてくれる、それから5匹の毛虫を入れる。あとの事を考えて混ぜるのを交代し私はニガヨモギを煎じ鍋に入れた。すぐにセブルスくんが激しくかき混ぜそのうちにヒルを絞り汁を入れる。ゆっくりとかき混ぜドクゼリを入れまたゆっくりとかき混ぜる。最後に高温で熱し呪文を唱えれば完成である。
ドキドキしながら鍋の中身を確認するとちゃんと教科書の記述通りに緑色になっている。
ちなみに私達は教室で一番に薬を完成させていた。
「ふむ、問題ないな。」
『完璧だね。にしてもセブルスくんはすごく手際がいいね、魔法薬学好きなの？』
と将来教授になって授業を習ってる人だというのにも関わらず白々しい態度で聞く。幼かろうがなんだろうが教授は教授なんだ、好きだし愛おしいというのも変わらない。話しかけれる状況なら全力で話しかけるに決まってる。
「そうだな、この時間内には語り尽くせないくらいには好きだ。」
この好きは魔法薬学の事だとは分かっていても重度の教授好きなAには好きという言葉だけを聞き取りその破壊力に悶絶している。少しだけセブルスに引かれていた。
『コホン。まぁそうだよね、手際の良さを見ても好きなんだなって伝わってくるし。』
咳払いして気を取り直したつもりだろうが口は未だにニヤニヤしておりそれを隠そうと口を引き結んでいるのだが、それが大変不気味である。
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minyon(プロフ) - 読ませていただきました。もっと評価されるべき作品だと思いました！凄く素敵な作品に出会えて幸せです！ (2020年8月30日 10時) (
レス) id: 542a84dab0 (このIDを非表示/違反報告)
黎亞(プロフ) - エースさん» 読んでいただきありがとうございます、楽しんでいただけたなら嬉しいです。 (2018年9月9日 21時) (レス) id: 6b044dd44f (このIDを非表示/違反報告)
エース - すごい！！こんな面白い素敵なお話を久しぶりに見ました！ (2018年9月9日 13時) (レス) id: 51893507e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黎亞 | 作成日時：2018年8月23日 0時
