社長に来た依頼 ページ6
【探偵社side】
「人を斬っている高校生、ですか」
「ああ」
国木田の言葉を肯定するように頷いた探偵社社長、福沢諭吉。国木田の顔は苦々しいものとなっていた。
「しかし、それが本当かどうか信憑性もない。だからこそ確かめに行くのだ」
「了解しました」
国木田は社長に一礼すると部屋から出ていく。そして自分のディスクに戻ると重々しい溜息をついた。
「敦、谷崎」
「はい」
「なンでしょうか?」
国木田に呼ばれた中島敦と谷崎潤一郎はやっていた事を切り上げ、傍によった。国木田は真剣な表情で言う。
「お前たちが一番歳が近いからな。『キメツ学園』という高校に潜入捜査してきて欲しい」
「えっ、僕達でですか!?」
「国木田さんは…?」
谷崎の問いに国木田は頭を横に振った。
「残念ながら教師の求人が出ていないのだ。無理に入り込むとあちらが警戒する。だからお前たちに頼むしかない」
「何か面白そうな会話をしているね? 一体何の話をしているんだい」
「太宰!!」
さっきまで仕事をボイコットしていた太宰が漸く顔を出した。怒りで視界が揺らぐ国木田だが何とか踏みとどまった。偉い。
敦達が高校に潜入捜査に行くと言えば太宰は自分も行くと言い出した。そこで国木田の堪忍袋の緒が切れる。
「貴様は!! 何時も何時も仕事をせず!!」
「だからしようとしているじゃない」
「貴様の! 何処が高校生に!! 見えると思っているんだ!!!」
「ふふっ、大人っぽいって? 照れるなあ国木田君」
「老け顔だと言っておるのだ!!」
国木田は太宰の首を絞めグワングワンと前後に揺らす。太宰は悪びれた様子もなく笑っている。
「(何だろう。国木田さんだと安心感があるのに太宰さんだと不安しかない)」
「(きっと碌な高校生活送れないンだろうな)」
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中園凉子(プロフ) - 意味がわからなくなってきた……… (2020年3月25日 21時) (レス) id: 053220dd71 (このIDを非表示/違反報告)
鈴谷 - 炭治郎がかわいすぎるんです! (2020年3月6日 20時) (レス) id: 8f18db08aa (このIDを非表示/違反報告)
るFれん - お久しぶりです、るFれんです。別idで失礼します。ページ38を見たのですがタイトルが猪ではなく狼になっている気がします。私が間違っていたら忘れてください。応援してます(*^▽^*) (2020年1月5日 13時) (レス) id: c28cc0defe (このIDを非表示/違反報告)
riria(プロフ) - 冨岡さん ww Gてww (2019年8月28日 21時) (レス) id: abdebcbe61 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - 義勇さん…仲良くなりたいがため、ストーカーを???? (2019年8月6日 22時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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