かまぼこ隊とヨコハマ【鬼滅の刃】【文豪ストレイドッグス】

上半身裸の猪 ページ38

「人の首を斬ったのは猪さんでした。上半身裸で、猪の頭をした」
「…じょ、上半身裸の猪…？」


谷崎の呟きに賢治君は「はい！！」と大きな声で頷いた。


「その猪さん凄いんですよ！！ 猪さんの持ってた刀は凄い刃こぼれしてたんですけど綺麗に首を斬っちゃって！ それに、その猪さんが斬った人、灰になって消えちゃったんです！！」


「凄いですよね！！」賢治君が顔を輝かせながら言った。斬ったら人が灰になって消えた…？ そんなことが普通あるのだろうか？ どうやら国木田さんも初めて聞く話らしく皺がかなり寄っていた。


「今、聞いた話は全部忘れた方がいい」
「どういうことですか？ 乱歩さん」


静かに賢治君の話を聞いていた乱歩さんが急にそんなことを言い出した。何か乱歩さんは知っているのだろうか？


「猪の頭。キメツ学園の生徒ですよね？ それも、私達の監視対象の友達だ」


ココ最近は仕事が忙しくて監視に行けてなかった。正直、監視対象の我妻君は人を殺すような子には見えない。


「何度でも言うよ。この依頼は破棄した方がいい。下手に僕達が足を突っ込んでも彼(・)等(・)の邪魔になるだけだ」


「力を持たない僕達はどうやっても無力なんだよ」乱歩さんは外を見つめながら無表情で言った。

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