犠牲者 ページ36
カランカランとスプーンの落ちた音がする。炭治郎がスプーンを机の上に落としてしまったのだ。
しかし、伊之助のように逝ってはおらず、何とか持ちこたえている。
「頑張れ頑張るんだ炭治郎せっかく善逸のお母さんが出してくれた料理だ残すのはいけないだろう食べるんだ炭治郎負けるなへこたれるな俺は長男だだからイける全て食べるんだ完食するんだ!!」
呪文のように自分に言いかける炭治郎。だが、二口目を食べ呆気なく逝ってしまった。哀れ炭治郎。お前の勇気は見届けたぞ!
因みに俺は一応完食した。腹にナイフでも刺された様な痛みがずっとあったけどね!? 料理の材料は怖くて聞けなかった。
「ゴメンネ、弱クッテ」
起きた伊之助のメンタルはボロボロで伊之助に掛けてあった毛布に包まり、か細く伊之助は言った。
「いやいやいや!! あれ食べれないのは当然だから!! それに強いとか弱いとか関係なくない!?」
「俺も二口目でダウンしてしまった。せっかく作って貰ったのに善逸のお母さんには申し訳無いことをしてしまったな……」
落ち込まなくていい事に落ち込んでしまっている二人。正直、慰め方が分からない。
「それにしても、善逸は本当に髪の毛が黄色くなってるんだね!? 父さんびっくりだよ!」
気落ちしていると二人を慰めようとしている俺の横で空気を読まない父さんは笑いながら俺の背中をバシバシと叩きながら大声で言った。
チッ、
「父さん、母さんの手紙で善逸が雷に打たれたって聞いた時は気が気じゃなくて!! 無事で良かった!!」
「あー、うん。はいはい。あ、そうだ父さん。父さんは4階で寝てね。俺は1階で寝るから」
俺ん家は部屋が12個あって、4階建てだ。因みに、使ってる部屋よりも使ってない部屋の方が多い。
「えっ!? 父さん、今日は善逸と寝る気満々だったのに!! お風呂も一緒に入ろうと思ってたのに!! 心の距離かな!? 善逸の距離が近いけど遠いっっっ!!」
父さん、五月蝿い。
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中園凉子(プロフ) - 意味がわからなくなってきた……… (2020年3月25日 21時) (レス) id: 053220dd71 (このIDを非表示/違反報告)
鈴谷 - 炭治郎がかわいすぎるんです! (2020年3月6日 20時) (レス) id: 8f18db08aa (このIDを非表示/違反報告)
るFれん - お久しぶりです、るFれんです。別idで失礼します。ページ38を見たのですがタイトルが猪ではなく狼になっている気がします。私が間違っていたら忘れてください。応援してます(*^▽^*) (2020年1月5日 13時) (レス) id: c28cc0defe (このIDを非表示/違反報告)
riria(プロフ) - 冨岡さん ww Gてww (2019年8月28日 21時) (レス) id: abdebcbe61 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - 義勇さん…仲良くなりたいがため、ストーカーを???? (2019年8月6日 22時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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