検索窓
今日:2 hit、昨日:5 hit、合計:19,593 hit

海の見える丘 ページ23

海の見える丘。そこは前、織田作(・・・)()()()あった(・・・)場所(・・)()

今は無い。勿論理由は未だ織田作が生きているからである。そんな丘に、後一歩踏み出せば海に落ちるような場所に座り込んで居たのは太宰無月。

笑っていて恐怖など微塵も見せなかった。実際、無月は怖くは無いのだろう。自 殺を軽々とやってのける男だ。まあ、実際に死ねた事など一度(・・)しか(・・)ない(・・)が。


「無月さん」


そこに一人、現れた。治だ。無月は振り返らず「何?」と返した。ここ最近ようやくちゃんとした返事が聞けたような気がする、治はそう思った。


「何してるの、そこで。落ちたら本当に死んじゃうよ」
「だからここに居るんだよ。もう私は長くないからね」


治は黙った。無月も黙った。

しかし、その沈黙は長く続かなかった。


「私に何か聞きたいことがあるからここに来たんじゃあ無いのかい?」
「…判る?」
「そりゃあね。なん年共に過ごしてきたと思ってるのさ」


無月は見上げた。青い空が広がっている。綺麗だと思った。太陽の光が眩しくて思わず目を細めてしまう。


「ほら、疾く云わないと手遅れになっちゃうよ」


無月は治を急かす。治は両手をギュッと握って無月に問うた。


「ねぇ、何で無月さんは一度も僕の名前を呼んで(・・・)くれなかったの(・・・・・・・)?」


無月はニヤリと笑った。

そんな理由→←時が経つにつれ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (33 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
45人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:フ瑠ラン | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2019年6月1日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。