47-再会の乾杯- ページ47
安「ごめんなぁ。待たせて」
後ろから掛けられた声が少し掠れている気がするのは、
急いできたから？それとも…？
『…ううん。席…』
安「あー…ええよ？店、変えへん？
ゆっくり話したいって思ってる」
途中までは知っている章大くんの話し方。
途中からは、私の知らない章大くんの話し方。
目をしっかりと合わせて低めにゆっくり言われたから、
少し残ってたラテを飲み干して、立ち上がる。
安「ええ飲みっぷりやなぁ」
なんて笑ったのは、私の考えてることが伝わってしまったから？
『お酒じゃないし…』
照れ隠しにこんな言葉。
安「なぁ、Aは飲めるん？」
『…そんなに得意じゃないけど…少しだったら…』
さげようとしたグラスをスッと持って行ってしまうから、慌てて後を追う。
『ありがとう…』
安「おん、ええよ。行こ？」
背中に背負っているのはおそらくエレキ。
手に持ったハードケースにはアコギかな。
そんな後姿を眺めてしまう。
こうやってその姿をまた見ることができると思わなかった。
こうして、会話することも、並んで歩くことも。
安「普通のとこやけどええ？
大倉の…あ、うちのドラムの親父の店やねん」
『うん』
入ったお店は居酒屋で。
それでも早い時間だったから、奥の方のテーブルに腰掛けた。
安「なに飲む？」
私に言いつつも店員に
安「生と…」
と数品おつまみを頼んでいるから、
一通りオーダーを言い終わったところで、
『カシスオレンジで』
と唯一飲めるものをオーダーした。
それを聞いて、ふっと笑ったのに気が付いてしまって俯いた。
そんなに飲めないってつまらないって思われたかな…。
こんな不安が襲ってくる。
安「あ、その、そういう意味やないで？
勘違いせんといて？
笑ったのはその…可愛えなって思って…」
どんどんと小さくなっていくその言葉。
『…え…？』
意味が分からなくて少しだけ顔をあげた。
安「別に飲めるとか飲まれへんとかそういうことやなくて…相変わらず可愛えなって」
そこまで言った時に、
テーブルに生ビールとカシスオレンジが置かれたから、
一先ず久々の再開を祝う意味で乾杯をした。
そしてすぐに、
安「もう後悔はしたくないし、
酔って言ってるとか思われたくないやんか。
せやから最初に聞くし言うな。
俺やとあかん？」
急に言われた言葉の意味が全く理解できなくて、
グラスに口をつけたまましばらくそのまま固まった。
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華絢(プロフ) - 蒼乃碧さん» どうなりますかねぇ(ﾉω｀*)んふふ♪ もう、なるように…的な(´･ω･｀) (2018年4月1日 21時) (
レス) id: 479a0f7ed2 (このIDを非表示/違反報告)
蒼乃碧(プロフ) - くはぁ、せつない…(´；ω；`)これからどうなるのかな…。 (2018年4月1日 6時) (レス) id: b2e7866667 (このIDを非表示/違反報告)
華絢(プロフ) - ひみささん» ひみささん、いつもありがとうございます(〃ω〃) 珍しく学生設定にしてみましたー♪ お付き合い頂けたら嬉しいです(〃ω〃) (2018年3月22日 21時) (レス) id: 479a0f7ed2 (このIDを非表示/違反報告)
ひみさ(プロフ) - 新作公開ありがとうございます(*^^*) 高校生なんですね〜、黄色もあるんですね〜、色々楽しみです♪ (2018年3月22日 14時) (レス) id: 6eb2ce4a4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華絢
| 作成日時：2018年3月22日 13時
