45-ピック- ページ45
亮の考えていることがわからない。
私に渡したチケットの意味も、
関係者とかそういうコネでしか入れないこのライブ？お披露目も。
そんなに人が入れる箱じゃない。
だから、ステージからだったら客席側を全て見渡せることが安易に想像できたけれど、
それでも、章大くんが驚いた顔したのはわかったし、
亮は悪い顔して笑ってるし。
私の記憶の中にある章大くんよりも…
あの頃、制服を着ていた姿よりも
大人になった章大くんが困ったような表情を浮かべている。
それにしても…
『今まで6人だったのに…』
ずっと6人で活動してきたのに、
7人体制になるというお披露目なの？
そんな疑問もすぐに解決したのは、
関係者に向けて改めてグループ名とメンバーの紹介があったから。
このライブも、そういった業界に入るための彼らの決意だということがわかった。
そんな、新たな1歩を踏み出すこんな場に私がいてもいいのだろうか。
そう思った時に、ギターの音が響くから、
一瞬にして心がステージに…
ううん、章大くんに持っていかれる。
音楽室で弾いていたのはアコギだったから
それとは違うエレキギターの音が耳に届いているけれど、
それでもこうやってギターを弾く章大くんが見られて嬉しいと思う私。
高校の入学式から続いている片想い。
もう会うことのないと思った高2の冬。
想いをそこで封印してから6年経つのに。
その間に恋もしたのに、
消えなかったのは、
残っているのは章大くんへの恋心。
思ってた以上に
『…まだ好きだったみたい』
思い出さないようにしていた気持ちなのに、
ドラムの音に心臓がリンクして、
ドクンドクンと大きく波を打つ。
ステージの上からこっちを見るから、
必然的に目が合って、そして懐かしいあの笑い顔。
左の口角だけがキュッと上がって、
少しだけ目が細められるから、
つられるように私も微笑み返してた。
そして、曲が終わって…
安「いくで？」
声は届いていないけど、きっとそう言ったと思う。
手渡されるように投げられたピックは、
私の手の中に収まっていて、
手の動きでピックを見るように指示される。
-待ってて-
前はサインが書いてあったけど、これって。
ここで？
疑問に思って顔を上げる。
ステージから掃けようとする章大くんが小さくステージを指さした。
46-この足音は…-→←44-感謝にはまだ早い-(章大Side)
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華絢(プロフ) - 蒼乃碧さん» どうなりますかねぇ(ﾉω｀*)んふふ♪ もう、なるように…的な(´･ω･｀) (2018年4月1日 21時) (
レス) id: 479a0f7ed2 (このIDを非表示/違反報告)
蒼乃碧(プロフ) - くはぁ、せつない…(´；ω；`)これからどうなるのかな…。 (2018年4月1日 6時) (レス) id: b2e7866667 (このIDを非表示/違反報告)
華絢(プロフ) - ひみささん» ひみささん、いつもありがとうございます(〃ω〃) 珍しく学生設定にしてみましたー♪ お付き合い頂けたら嬉しいです(〃ω〃) (2018年3月22日 21時) (レス) id: 479a0f7ed2 (このIDを非表示/違反報告)
ひみさ(プロフ) - 新作公開ありがとうございます(*^^*) 高校生なんですね〜、黄色もあるんですね〜、色々楽しみです♪ (2018年3月22日 14時) (レス) id: 6eb2ce4a4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華絢
| 作成日時：2018年3月22日 13時
