31-雨の季節- ページ31
錦「懐かしいなぁ」
『ん？』
錦「こうやって傘に一緒に入るのが」
『そうだけど…今日は傘持ってるのに…』
錦「ええやん。この方が近くに居れるんやから」
『でも、亮が濡れちゃう…』
錦「それでもええんやって。わかってへんなぁ」
そう言って目が垂れる。
それと同時に、
夏服に変わっている開襟のシャツの隙間から少しだけ見えるチェーン。
リングが通してあるのを知っているのは、
お揃いのをつけているから。
この間、ふたりで行った夢の国。
錦「めっちゃ恥ずかしいんやけど」
なんて言いながらお揃いのカチューシャつけて、
たくさん写真も撮って。
それで途中で休憩がてらに寄ったショップで見つけたペアリング。
重ねると内側にハートが現れるリング。
買ってすぐはお互いに指にはめていたけれど、
学校にしてくるわけにはいかないので、
チェーンを買って通すことにした。
たまに教室にとかで見える首元のチェーンにどきりとする。
なんとなく秘密というか、
内緒にしている感じがくすぐったい。
.
錦「なぁA」
『ん？なに？』
背中合わせに座っているピアノ椅子。
振り返ると不意打ちでキスされる。
『がっ、学校だからね…っ！』
そう反論しても、ニヤっと笑うのはいつもの亮。
錦「またさ、ライブやんねん」
『そうなんだ』
錦「せやから、来て？」
『うん』
スタジオには何度か行ったことはあるけれど、
ライブは…あの時以来だ。
少しだけ胸がキュッとなる。
だけど。
『楽しみだな』
心配させないように、不安にさせないように言えたかな。
章大くんのことはまだ完全に忘れたわけじゃないけれど、
亮と過ごす時間は楽しくて幸せで。
ちょっとずつ、いい思い出に変わって来ている。
夏が来て、太陽がジリジリし始めて、溶けそうな頃。
受験勉強の息抜きということにして2人で出掛けて、
そして、ギコチナイながらも初めては亮と…。
なんとなく大人になっていくってこういうことなのかなと思いつつも、
夏が過ぎて、秋の気配が近付いて、
ライブより先に体育祭が待っていた。
何故か3年にだけ組み込まれる借り物競走。
出る出ないは自由だから、もちろん私は出ない組。
毎年、いろいろなことが書いてあるのは知っているし、
借りられるほど顔が割れているわけでもないから
盛り上がっているところを2年連続で眺めてた。
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華絢(プロフ) - 蒼乃碧さん» どうなりますかねぇ(ﾉω｀*)んふふ♪ もう、なるように…的な(´･ω･｀) (2018年4月1日 21時) (
レス) id: 479a0f7ed2 (このIDを非表示/違反報告)
蒼乃碧(プロフ) - くはぁ、せつない…(´；ω；`)これからどうなるのかな…。 (2018年4月1日 6時) (レス) id: b2e7866667 (このIDを非表示/違反報告)
華絢(プロフ) - ひみささん» ひみささん、いつもありがとうございます(〃ω〃) 珍しく学生設定にしてみましたー♪ お付き合い頂けたら嬉しいです(〃ω〃) (2018年3月22日 21時) (レス) id: 479a0f7ed2 (このIDを非表示/違反報告)
ひみさ(プロフ) - 新作公開ありがとうございます(*^^*) 高校生なんですね〜、黄色もあるんですね〜、色々楽しみです♪ (2018年3月22日 14時) (レス) id: 6eb2ce4a4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華絢
| 作成日時：2018年3月22日 13時
