25-名を呼ぶ- ページ25
視線がスッと動いて目が合った。
目が合うことなんて初めてじゃないのに、
耳から頬にかけて真っ赤になって目を逸らすから、
勘違いしちゃうし、期待もしちゃう…よ。
それでも、ギターをケースにしまいながら、
安「…明日は来るん？」
って聞いてくる。
『ごめん、明日は、先生がここ使うって』
安「そうなんや」
少しだけ残念そうな顔をしたのに、
安「じゃあ」
取り出したスマホを私にかざす。
安「交換しよ？」
新たに、青空のアイコンが私のLINEに追加された。
安「帰ろか？」
ギターを担いで振り返るから、
断る理由なんてあるわけもなく
一緒に音楽室を後にする。
伸びる影が長くて、
もうすぐ冬が来る季節なのに、
私の心は夏みたいに熱いまま。
なにを話したらいいのかわからずいる私に、
安「文化祭、ほんまに一緒にやらへん？」
そんな誘いの言葉。
-依頼されたらよろしく-
なんて前に言っていたのに、
今はそんな様子もなくて伺うように聞いてくる。
『…でも…人前でとかしたことないし…』
安「昨日今日は平気やったろ？」
『それは、章大くんだからっ…！』
言ってからハッとしてしまう。
もし、名前を呼ぶことがある時には、
安田くんって呼ばなきゃって思っていたのに、
いつも心の中で思っている呼び方を、
本人に直接言ってしまった。
カァっと顔が赤くなる。
安「…それって…
いや、なんかもう、なんやろ…
…えっと…」
章大くんも困ったような反応をするから、
『ご、ごめん。
みんながそうやって呼んでるから…』
安「ええよ？
ええけど、ちょっと驚いてん」
章大くんの頬が赤いのも、
私の頬が赤いのも、
全部この夕陽のせいってことにしてもいいかな。
なんとなく流れた柔らかくて暖かい空気が
恋だってことに気が付いているけれど、
まだ向き合う勇気は持ち合わせていないから。
だからなにも気が付かなかったフリをして、
章大くんと道の途中でお互いの家の方に別れた。
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華絢(プロフ) - 蒼乃碧さん» どうなりますかねぇ(ﾉω｀*)んふふ♪ もう、なるように…的な(´･ω･｀) (2018年4月1日 21時) (
レス) id: 479a0f7ed2 (このIDを非表示/違反報告)
蒼乃碧(プロフ) - くはぁ、せつない…(´；ω；`)これからどうなるのかな…。 (2018年4月1日 6時) (レス) id: b2e7866667 (このIDを非表示/違反報告)
華絢(プロフ) - ひみささん» ひみささん、いつもありがとうございます(〃ω〃) 珍しく学生設定にしてみましたー♪ お付き合い頂けたら嬉しいです(〃ω〃) (2018年3月22日 21時) (レス) id: 479a0f7ed2 (このIDを非表示/違反報告)
ひみさ(プロフ) - 新作公開ありがとうございます(*^^*) 高校生なんですね〜、黄色もあるんですね〜、色々楽しみです♪ (2018年3月22日 14時) (レス) id: 6eb2ce4a4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華絢
| 作成日時：2018年3月22日 13時
