7-1108号室-(SideA) ページ7
ようやくその謎が解けたのは、
信五さんが出張だって言っていた前日で、
２つ隣の県に行くという話だった。
なのに直帰になっているのは
今日は帰ってこないという意味。
それと、
私は同行しないので社内で事務作業をすることになっていた。
この間のことはなんだったのだろうか？
疑問が湧いた頃、
村「20時に◯×ホテル」
そんな指示が飛んでくる。
まだ社用のスマホを渡されていない私は、
私用のスマホの連絡先を信五さんに教えていたから、
誰にもバレない方法でそんな連絡が飛んでくる。
『…これって…』
ここに来いってことだよね？
指示されたホテルは、
ここからだと30分もあれば着くような場所。
金曜日の夜だからってこと？
それよりも
あっちで泊まりになるって他の社員が言っていたのに。
それでも…
信五さんからの呼び出しと考えただけで
キュッと子宮が反応して体が疼く。
あの日の快感を身体が鮮明に覚えているから。
定時過ぎ。
時間があるから念入りに化粧を直してから外に出る。
指示された時間の少し前にはホテル近くについていて、
どうしたらいいのか悩んだ時に震えるスマホ。
画面に浮かぶポップアップ。
そこに見えるのは信五さんからのメッセージ。
村「1108号室」
それだけ送られてきたメッセージ。
足取り軽やかにホテルの中に入っては、
エレベーターの11階のボタンを押して、
部屋を目指す。
ふかふかの絨毯が敷かれた廊下。
この間なだれ込むようにして行ったホテルとは違うところ。
浮かれているような、
地に足がついていないような感覚が、
今の私の全てだ。
指示された部屋の前。
扉をノックすると少しの間があってから扉が開いた。
隙間から見える見慣れた顔。
珍しく疲れた顔をしているのは、
やはり仕事終わりだから？
隙間から伸びて来た手に腕を掴まれて、
部屋の中に引きずり込まれる。
ぎゅっと腕の中に収められて、
村「A…やっとこうできるわ…」
『…信五さん…』
大きな手が背中から頭を撫でてきて、
髪の毛を梳くようにしてからグッと上を向かされる。
『あ、あの…』
唇が触れる寸前。
大きな目が私を捉えて離さないのに、
それでも言わなきゃいけないような気がして律儀に、
『お疲れ様でした、その、出張…』
村「ふっ…なんやねん急に」
ぎゅっと垂れ下がった目元。
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華絢(プロフ) - ひみささん» まったく違いすぎて、引かれないか不安ですΣ(ﾟдﾟlll)ｶﾞｰﾝ (2018年2月19日 19時) (
レス) id: 1867a62e47 (このIDを非表示/違反報告)
ひみさ(プロフ) - 新作公開、ありがとうございます(*^^*) 今までと違うテイストのようで、続きが楽しみです♪ (2018年2月19日 19時) (レス) id: 76e38abfc7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華絢
| 作成日時：2018年2月19日 18時
