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38-あかん子-(Side隆平) ページ38

さすがの僕でもこれには驚いたし、

思わずAちゃんを引き場がして、


丸「ちょ、ちょっ…ちょっと待って?」


と言うのが精一杯で、


「隆先生は、私のことを嫌いになったの?」


って涙目で言われたら理性が飛びそうになるやんか。

せやけど、


丸「そう言うことやないやろ?

とりあえず、僕を中に入れてくれへん?

ここやったら落ち着かへんし、その…」


ニヤッとしてもうたのはこの状況を理解したから。


丸「Aちゃんのこと、

ちゃんと味わわれへんやんかぁ」


低音で耳元に囁く言葉。

一瞬で赤くなったAちゃんの耳をぺろっと舐めて、

用意されていたスリッパを履く。

俯きながらリビングに案内されたから、

どさっとソファに腰掛けた。

僕を見たまま動かへんAちゃんに、

何事もなかったように


丸「あ、せや、これ。好きやろ?」


手土産として持ってきたスイーツ。


丸「早よ冷やしとかんと不味くなるで?」


差し出して、

覗きこむようにAちゃんと目を合わせる。

それだけで、頬が赤く染まるんやから、

もうこれあかんやつやない?


丸「ん、もう、どうして欲しいんか、

ちゃんと後で聞いたるから、

これは早よしまっておいで?」


「…はい」


やっと動き出すAちゃん。

後ろ姿を目で追いながら、体のラインを眺める。

あの頃と変わらへん…

いや、あの頃よりも熟れた感じがしてええなぁ。

そんなことを考えとる僕の方に戻って来たと思ったら、

こんなに広い場所やのに、

僕の隣にくっつくように腰掛けて、

その手が太ももに触れた。


丸「Aちゃん?

人妻がこんなことしたらあかんでしょ?」


一応道徳的にそんなことを言ってみる。


「…っ」


ハッとしたように引っ込めようとしたその手を掴んで


丸「その前に。

さっきの玄関でのあれはなんやの?

いつからAちゃんはそないにあかん子になりはったん?」


細めた目で見えるのは、

俯いたままのAちゃんの姿。

髪の毛がサラリと落ちて

その表情を隠してもうてるのが勿体ない。



きっと今、めっちゃええ顔しとるはずなんやけどなぁ。

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華絢(プロフ) - ひみささん» まったく違いすぎて、引かれないか不安ですΣ(゚д゚lll)ガーン (2018年2月19日 19時) (レス) id: 1867a62e47 (このIDを非表示/違反報告)
ひみさ(プロフ) - 新作公開、ありがとうございます(*^^*) 今までと違うテイストのようで、続きが楽しみです♪ (2018年2月19日 19時) (レス) id: 76e38abfc7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:華絢 | 作成日時:2018年2月19日 18時

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