5.これがヨコハマ ページ7
私がヨコハマ・ディビジョンに戻った時には完全に日が落ちていた。
ひんやりとした海風が肌を撫でる。
夜のヨコハマを一人で歩くもんじゃないな、と思いながら彼女がいると示されている場所の付近までやってきた。
『マジか……』
そこは港近くの繁華街。
夜の街、地下の店も数多くある中、私は彼女を見つけることができるだろうか。
これは私一人ではどうにもできないのでは…警察に頼んだほうが良いのではないか、としばらく考えていた時だった。
「こんな時間に、こんなに若い方がいるのは少々問題がありますね。お名前と年齢、あとは親にも連絡させてもらいますよ」
『………何ですか…』
「いきなり失礼しました。私は警察です」
そう言って警察手帳を見せてくる、長身のメガネの警察官。
制服警官でないということは、それなりに上の立場にいるのでは?
この件のことを伝えれば、より早く動いてくれるかもしれない…そう思った私は、警察官にこう言った。
『私の友達が、昼頃からいなくなってしまって…ゼンリ○で大体の位置までが分かっていたので、とりあえず来ていたんです。』
「…誘拐の類ですか」
『多分そうです…』
顎に手を当てて、少し考え込むようにした後、警察官は「なるほど」と言って不敵に笑った。
「もしかすると…今私が追っている事件に関係があるのかもしれません。遅い時間ですし、ご両親に連絡を入れてからお友達が消えた経緯を教えていただけないでしょうか?」
『は、はぁ…それは構いませんが…』
こんなに悠長に話している場合ではない。
友人が誘拐されていて、このあたりにいると言うことが分かっているのだから、今すぐにでも助けたい。
プルプル
「……どうした__」
警察官の電話がなり、出た瞬間、私はこの警察官を巻こうと思った。
後からしっかり怒られたっていい。
愛花がいなくなってから、少なくとも半日が経っているのだ。
彼女が無事と言う保証もない、が…のんびりと事情聴取を受けるわけにもいかない。
大方の場所は分かっている。
大丈夫、私ならいける。
運には自信がある。
警察官はまだ電話をしていて、私から目を離している____いまだ____!
「なっ……!おい!何逃げてんだぁ?!ちっ、また後でかけ直す」プツッ
後ろから聞こえる声を無視して、私は夜の繁華街に足を踏み入れた。
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おーじーな(プロフ) - 律さん» 理鶯さんの幼女はほんと幼女してますよね(?)コメントありがとうございます…! (2020年11月14日 23時) (レス) id: f9d7d71774 (このIDを非表示/違反報告)
律 - ホントに理鶯の幼女は幼女してる(?)あからさまシュンとか…昇天させる気かっ!いやてか更新頑張ってください。応援してます! (2020年11月14日 15時) (レス) id: 72bc0777cc (このIDを非表示/違反報告)
おーじーな(プロフ) - 律さん» ありがとうございます! (2020年11月14日 14時) (レス) id: f9d7d71774 (このIDを非表示/違反報告)
律 - いやー、最高 (2020年11月13日 22時) (レス) id: 72bc0777cc (このIDを非表示/違反報告)
おーじーな(プロフ) - ひょぉ!さん» 暖かいコメントありがとうございます!これからも頑張って更新していきたいと思います(^-^)ヒプマイのアニメにインスピレーションが湧きます(*'▽'*) (2020年11月11日 23時) (レス) id: f9d7d71774 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おーじーな | 作成日時:2020年11月10日 20時