二夜目*痛い*作者の体験談 ページ2
ニコリと、誰かが笑みを浮かべた。
小学6年生の少女、金元紗彩は、眠っていた。それも、穏やかな息を吐き、それはとてもとても気持ち良さそうに。
すると突然、くいっと髪の毛を引かれた様な気がした。その違和感に、紗彩は唸り声を上げながら目を開く。ぼーっとする意識の中、引っ張られる感覚が伝わる髪に手を置いた。
...と、誰かの手が当たった。自分の反対側の手だろう。そう思い欠伸をしながら目を擦る。
...目が、擦れる?あれ、私右手しか髪に置いてないよね?
そう気付いた時には、もう遅い。
金元「いっ、っあ"ぁぁぁあっっ」
ブチブチブチッと頭皮から髪の毛が離れていく音がし、マシンガンにでも打たれた様な酷く痛い感覚が頭を刺激する。
痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。
金元「っっはぁ...」
突然スルリと何かが抜ける感覚がした。上半身を勢い良く起き上がらせ、肩で息をする。
ぐりっと、強く握りしめた拳で汗を拭う。あれは、悪い夢だったのだろうか。髪に何も違和感も無いし、誰かがベッドの隙間から手を出した痕跡は無い。
金元「...まぁ、夢だよね」
そんなこと本当にある筈が無いし。
そう考え落ち着かせ様とも、気になるものは気になるのだ。あの頭皮の痛み、泣き叫び、最後には掠れる程にもなっていた自分の声、重なった手と手の感覚、全てが本当にあったことかの様に感じる。
そして、ふと背後から視線を感じ振り向く。紗彩はごくりと息を飲み、ベッドの淵に手をかけ、ベッドの隙間を覗き込む。
金元「...まぁ...」
隙間からは、長い髪の女の人が、
金元「夢、だよね...?」
こちらを見て、笑っていた。
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おかき(プロフ) - ありがとうございます、楽しみに待っております! (1月31日 20時) (レス) id: a1b6676078 (このIDを非表示/違反報告)
綾瀬凛利(プロフ) - おかきさん» コメントありがとうございます!正直もう見てる人いないと思っていたので嬉しい……ぜひ書かせていただきますね!ありがとうございました! (1月31日 18時) (レス) id: c6784028ea (このIDを非表示/違反報告)
おかき(プロフ) - 作者様の求めている話ではなかったかもしれませんが人怖でした。 (1月30日 18時) (レス) id: a1b6676078 (このIDを非表示/違反報告)
おかき(プロフ) - 今度は私と母しかいなかったのでめっちゃ怖かったです、また向かいのおじさんが連れて行ってくれました。おじいさんは○すぞやお前ら俺の人生奪って楽しいかとか言ってました。この話は未だに怖いです。 (1月30日 18時) (レス) id: a1b6676078 (このIDを非表示/違反報告)
おかき(プロフ) - けど、おじいさんはボケてるのかここは俺の家や!ってずっと言ってました。結局向かいのおじさんがおじいさんを連れて行ってくれました、分かってくれたかなっと思いましたがその人はまた来ました (1月30日 18時) (レス) id: a1b6676078 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:綾瀬凛利 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/967fcd0b72/
作成日時:2020年8月27日 22時