No.18 再来 ページ18
爆豪Side
甘いラベンダーの香りが鼻を霞め目が覚める。
...誰かいねぇか？布団の中？
異様に暖かい布団をめくる為、上半身を起き上がらせる。
あ、足に何か当たったな今。
爆豪｢...｣
ぺらりと布団をめくり見えたのは金色で毛先が緑がかった髪の毛。俺はもう一度布団を被せた。
金髪で毛先緑ってアイツしかいない気が...
爆豪｢...｣
嫌な予感がし、もう一度布団をめくる。するとそこにいたのは...
爆豪(このクソビッチ...！)
クソビッチこと瞬足野郎だった。叩き起こそうかと一瞬躊躇したけれど、一応本人は幸せそうに笑いながら寝ているのでちょっと悪いなと思いとんとんと背中を叩く。
爆豪｢おい｣ﾄﾝﾄﾝ
A『...』
爆豪｢おいクソビッチ起きろ｣ﾄﾝﾄﾝ
A『...』
いや起きろよ。
てかコイツなんでいんだよ。怖ぇよ。しかも部屋隣だろ自分の部屋で寝れや。
A『あー...あと5時間』
爆豪｢普通｢あと5分｣だろ。桁が違ぇ｣
ボケェっとした声で言うクソビッチの頭を叩く。5時間て。俺にとっても迷惑だしクソビッチが一番苦労するだろ。
A『んー...あ、勝己...なんだ。勝己か』
爆豪｢黙れやクソビッチ｣
A『ちょっ、胸倉掴まないで...』
ふらふらとしたクソビッチの胸倉を取る。するとクソビッチはとんとんと俺の手を叩きながらだらりと後ろにさがっていく。
そんな中、俺は低い声で問う。
爆豪｢...ソレ、なんだ？｣
伸びた服の隙間から見える色々な跡を指差して言う。それは首元にまで広がっており、下に続いている物は終わりが見えない程続いていた。
けれどクソビッチは寝ぼけているせいか、顔色を変えずに言う。
A『コレ？コレは小さい頃から父さんにつけられた噛み跡とかだよ。痣とかは殴られすぎてて消えなくなってる』
爆豪｢隠すの大変だろ｣
A『んーん。個性で時間戻して隠してるから楽。まぁ今からは大変になるだろうけどね』
爆豪｢今から？｣
クソビッチの言葉に疑問を抱いていると、コンッと窓に何かが当たる音がした。それを聞いてクソビッチは身体を震えさせて言う。
A『あぁ、やっぱり来た。勝己、あとで何でもしてあげるから対応宜しく』
そう言いパッと布団に潜り込むクソビッチ。まぁ、クソビッチが震える程なら相当嫌な奴なのだろう。
そう思いながら俺は窓を開いた
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作者名：綾瀬凛利 x他1人 | 作成日時：2020年4月16日 20時
