肩がこったらサロンパス。 ページ18
貴方side
『ななもりさん、夕飯作るの手伝いますよ。
てか、仕事ですので私もやります』
風呂上がり、キッチンに足を運ぶ。
「いいよ、いいよ、仕事とかで疲れてるでしょ？
たまには俺達も頼ってよ」
『でも、ななもりさん達、料理できないんじゃ…』
「勉強したから大丈夫！」
『いや、でも、手伝いますよ』
「あー、じゃぁ、野菜洗ってくれる？」
『はい』
無言で作業する。
私達の会話は弾まない。
「ねぇ…」
ななもりさんが口を開く。
その声は他の人たちの声で小さく聞こえるのか、それとも小さく出しているのかは、分からなかったけども、何だか不安な気持ちが篭っていた気がした。
「Aちゃんは、辛くないの…？」
『何がですか？』
辛くないの？っか…。
私は耳が遠い主人公ではないから嫌なこともいいことも聞き取れてしまう。
「んーん、なんでもないw」
『…そうですか』
また、無言になる。
私達会話はぎこちない。
ﾄﾝｯﾄﾝｯﾄﾝｯ
野菜を切る音だけが私の耳に入ってくる。
テレビがついていて、そこに映っているのはキラキラと花びらやかな衣装を身にまとったアイドル達。
私には眩しいぐらいで、目を細める。
『ななもりさんには愛してる人はいますか？』
沈黙を破ったのは私。
「……いたけどね、天国に行っちゃったよ。
俺を置いてって2年前に」
『……変な事聞いてすみません』
「別にいいよ。
いつまでも引きずってちゃ、かっこ悪いからね。
そういう、Aちゃんは、いないの？」
『今は、いませんね』
「そっか」
なんで、こんなことを聞いたのだろうか。
『でも、いつかは見つけたいですね』
下を向いたまま、声を出す。
「俺も」
お互い目は合わせない。
「俺さ、いや、俺らさ。
昔はみんな独りぼっちだったんだよ。
親からは暴言吐かれて、教師には見放されて、友達には裏切られて。
そんな中集まったのが俺ら。
いわゆる元落ちこぼれ、的な？
だから、みんな愛したいんだよ、誰かを。
誰にも愛されなかったから。
自分だけはそうならないようにと、必死なんだよ。
Aちゃんも、そうじゃない？」
『別に、必死なんかじゃありませんよ。
ただ…』
ぐっと、包丁を持った手に力が入る。
『普通に生きたいなぁ。なんて、思ってるだけです』
「あはははっ」と笑うななもりさん。
「Aちゃんらしいね」
「あー、そういえばマスク、取ってみない？
ご飯の時だけじゃなくてさ。
普段も」
『………』
嗚呼、肩がこった。
少しは姉っぽく見えるでしょ。→←ゆっくりのんびり答えを待つよ。
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雨んぼ(プロフ) - 泣いちゃいました(笑)なんか、少し私と重なって、より一層泣きましたwwすっごく良かったです！これからも頑張ってください！ (2022年5月11日 22時) (
レス) @page48 id: 5fc4c4d6bd (このIDを非表示/違反報告)
葵音 - 泣いてしまいまいた。すご良くて、びっくりしてしまいました！ (2022年1月26日 17時) (レス) @page43 id: c9207ab068 (このIDを非表示/違反報告)
元気に生きていたい！ - はい！泣きましたァァ！！すごく良かったです！！！！！ (2021年8月21日 18時) (レス) id: 0301fd6d5d (このIDを非表示/違反報告)
アネモナ - 涙がでできました!私はマスク外したくないから外せって言われるの大嫌いですね (2020年5月24日 0時) (レス) id: 8d7833d063 (このIDを非表示/違反報告)
miko - なんか、本屋に売ってあるようなクオリティーでとても好きな作品です！凄く面白かったです！ (2020年5月12日 0時) (レス) id: 6feb6d5170 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あはぴー x他2人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=2bf929b5ed877904e3eb7e3aafbf136b...
作成日時：2019年4月4日 15時
