* ページ50
兎に角、少年だけに向かっているアンを眺めながら、思う。
前方の扉の中にエリス様はいらっしゃらない。が、この事は誰か一人覚えていなければならない。そう思い、首領には
「先生は、後ろの扉から出て行って頂いた方が、安全だと思われます。」
と勧めた。
「いや、私も応戦するよ。まあ、様子を見るけどね。」
「………すみません…所でエリス様はどこに?」
「それが本当にわからなくて、こちらに戻すことも外だったら可能だったんだけど、ここに来て感覚がよくわからなくなってしまってね………エリスちゃんもこの室内にいたら良かったんだけど、前方の扉にいるか、この部屋の外にいるかなのだけれど………」
「わかりました。あのガキを押さえましょう。」
頼むよ。その言葉を聞き、私は走り出した。少年はまだ、善戦しているが顔は不安でいっぱい、と言った様子だ。
少年も扉の前まで走り、たどり着いたが、その時、鍵がグニャリと曲がった。危険を感じた私は少年から鍵を奪いガキの方にぶん投げた。
「いった!」
鍵は見事にガキの顔に当たり、頬が少し切れている。
「あんた…痛いじゃ無い!」
「痛くない闘いがこの世にありますか??」
「待て!!」
少年が絶望したように叫んだ。
「鍵が使えないなら、どうやってみんなを助ければいいんだ!?」
「ああ、この鍵ね。私にもどうやって使うか分からないけど?」
うわあああああ!!少年はまだ絶叫して後方の扉に向かった。逃げるの?とガキが隙を見せたので、私は飛びかかろうとしたが、アンが邪魔をしてそれは阻まれた。
ちらりと少年の方を見ると森さんが何やら説得している。森さんが話しているなら大丈夫だ。そう思い、敵に向き直ると、アンはいつのまにか二体に増えている。
「………ハッ…」
とっさに、私は後ろに背負っていた日本刀を布から取り出して片方のアンの腕を輪切りにした。
「お姉さんもすばしっこいのね!素敵な能力………さぞ可愛がられたのでしょう?ずるいわ。」
「被害妄想の過ぎたガキだな。こんな人殺しが、可愛がられてきたと思うのですか?」
「私は失敗できないわ!!」
「それは私も同じです。」
着々と私はアンの動きに追いつけるようになってきた。身体があったまったからだろうか。これはいける、そう思った矢先、またもや、
「うわあああ!!!」
と声が聞こえて少年が私の横を高速で通過した。いや、囚われている。残念すぎるだろ…と思いながら、私はその時少年の方に一瞬気を取られたガキとの間を、一気に詰めた。
**
50で続編行くこと知らなかった(゚o゚;;
続編に続きます!!
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だるま - 坂竹会長さん» 毎回ありがとうございます!ストーカーだなんて、全然気にしてませんし、むしろ助かっています。本当にありがとうございます、紙、があっています。お手数お掛けしました。 (2019年5月8日 20時) (レス) id: 64290f9481 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - 14.ページ31、髪になっていますが、紙ではないのでしょうか?紙を破ろうとしているシーンです。後、なんか…そろそろしつこすぎなストーカー感が滲みでてますがすみません(笑)ちょうど2度見してて気づきました。 失礼しました・д#;; (2019年5月5日 15時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)
黒だるま - 坂竹会長さん» ごめんなさい分かりません…ネットに疎いもので…こちらでも努力します。コメント蘭ですので、私への返信は結構です。 (2019年1月13日 22時) (レス) id: 82922559a0 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - 外部コンテンツを表示というところでしょうか………??すみません!!本当にポンコツで……。機種の問題もあるのでしょうか…??((今3DSでコメうっているのですが…(((殴蹴すみません……!みれなかったらしょうがないので、、、すみません!! (2019年1月9日 6時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)
黒だるま - 坂竹会長さん» 表示というところを押すと見れます。説明不足ですみません (2019年1月9日 1時) (レス) id: 2fc730875e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒だるま | 作成日時:2018年11月2日 12時