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「オレ様の鼻から逃げられると思ったか！ニンゲンめ！
さあ、丸焼きにされたくなかったらその服を、」
バッと、青い炎が私たちを包んだ。
逃げ場なくどうしようも無いその状況を打開してくれたのは原作通り、優しい学園長だった。
「ふぎゃっ！？痛ぇゾ！なんだぁ、この紐！」
「紐ではありません、愛の鞭です！」
痛そうな音がして見てみるとグリムくんは見事に愛の鞭に捕らえられている。
そうこうして学園長は私たちの方を向いた。
「ああ、やっと見つけました。君達、今年の新入生ですね？」
『今年の新入生』。
その言葉に私たちは顔を見合わす。いやそれよりも『君達』ってことは私も！？
フラグ立つのは嬉しいけど自分の身が心配。
だって推し(と言っても全員好き)に会えるんでしょ？あの顔が良いお方達に。
そんなの死亡案件じゃんか〜！神様ありがとうスキ！
「ダメじゃありませんか、勝手に
それに、まだ手懐けられていない使い魔の同伴は校則禁止ですよ」
「離せ〜！
オレ様はこんなヤツらの使い魔じゃねぇんだゾ！」
「はいはい、反抗的な使い魔はみんなそう言うんです。少し静かにしていましょうね」
無理やり口を閉じられてふがふが言ってるの控えめに可愛い〜！
待って、もふもふしたい。仕事で溜まってるこの疲れをその心地良さそうな猫毛で癒して欲しい…。
「まったく、勝手に扉を開けて出てきてしまった新入生など前代未聞です！はぁ……どれだけせっかちさんなんですか。
さあさあ、とっくに入学式は始まっていますよ。鏡の間へ行きましょう」
私たちの手を掴んで歩いていく学園長の長いマントの裾を引っ張った。
「し、新入生って、」
「この学園の新入生ですよ。君達は入学してきたんです、この学園に。
…あぁ、貴女は女の子なんですね。困りましたねぇ、この学園は一応男子校なのですが」
確かに私は紛れもない女子である。
式典用の服のおかげで髪の毛以外は大丈夫だから、後は長い髪をどうにかするだけ。
「ちょっとだけ、お時間ください！」
「しょうがないですねぇ。私、優しいので」
思わずガッツポーズして、髪を三つ編みに。
それから髪を少し巻き込む形でグルグルねじって最後に持っていたヘアピンをつけた。
「とりあえずこれで男に見える…ハズ！」
そう言う私に不満気な表情のユウちゃんと学園長。ふがふが言ってるグリムくん。
…カオス！！！！
続く
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作者名：ろい x他1人 | 作成日時：2020年4月3日 14時
