あやとり。【文スト】【暗殺教室】

番外編 ページ38

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お正月の『予定』は?





包帯の場合。



「もちろんこたつむりになって寝正月だとも。
…あぁ、でも。2日には初詣に行こうと皆で話していたから行くつもりだよ」
あの子と会う予定かぁ……と頭の中で考えるものの会う機会すら無いに等しい。
マフィア自体はブラックだけど参謀はサボってるらしいからね、あの子の予定だけはホワイトのはず。
外出する予定は無いね、あの子に会えないのにやる気でなァい、だよ。


「年が明けて初めて会うのはAが佳いもの」




帽子の場合。



「正月？
何時も通りだな、多少はゆっくりする予定もあるけど特に変わんねェよ」
彼奴を最後に見たのは……2日前か。
参謀の権限使って仕事を無理やり終わらせて首領を脅して休みを取った、なんて風の噂で聞いたような聞いていないような。
執務室で書類整理をしながらそんなことを考えると急に扉が開いた。
見るとそこには幼女がいた、エリス嬢だ。
「チュウヤ！カタカナのお見舞いに行くわよ！」
「……お見舞い？」
「チュウヤ知らないの？カタカナ、熱出したのよ？」
…………自分の執務室で寝るからだろうが。
そう云いたくなるのを抑える、相手はエリス嬢だし流石にそれは云えねェ。
「エリス嬢、仕置きは決まってるンですか？」
「もちろん！」
なら安心だ、エリス嬢の仕置きは地味に精神的にクるし一層のこと之を機に散々弄られた分を返してやる。


「覚悟しとけ、莫迦参謀」





「どうして休暇まで中也と会わなきゃ行けないのかなあ。A、そう思わないかい？」
「………………さあ」
華やかな着物を着ているその姿は黒の仕事をしているとは思えないほど鮮麗だった。
一見、微笑を保っているがこの格好が気に入らないのだろう。少女は元から華やかな服装は好まないのだから。なのになぜと問われれば少女の姿を見て愛いと応えてくれる花魁の姿をした彼女の為だろう。
「正月早々に青鯖の顔見ちまった……縁起悪ィ」
「それはこっちの台詞だけどね」
顔合わせる度に喧嘩するんだったらもう顔合わせないで欲しい。
スゥっと真顔になった少女を見て全員が押し黙る。
「…ん？」
それに気づいた少女はまた笑う。




(……まあ、こんなのも悪くは無い、かな)








あけましておめでとうごさいます！
今年もよろしくお願い致します。

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