275個目 高尾side ページ31
緑「わざわざ言われなくともこちらから願い下げなのだよ…!!お前には関係ない!!!」
緑間が俺の腕を払い除ける
その勢いでふらつくがそんな事より"関係ない"という言葉が耳に残った
高「……関係ない?……んなわけねぇだろ……ッ」
ギリッと歯を食いしばった
絶対に口に出さないと決めていた事なのに…
高「好きな女が泣いて黙ってるやつがいんのかよ!!!」
緑「…っ!?」
こんなにも緑間が驚いた表情は見たことがない
そりゃそうだよな
微塵もAちゃんへの想いを悟らせなかったんだからな
高「だー!くそ…ッ!!絶対言わねぇって決めてたのによ…」
俺は悔しさからなのか恥ずかしさからなのか分からない感情に襲われながら、ガシガシと頭を掻き毟った
自分を落ち着かせるようにゆっくり息をつき、真ちゃんの目を見つめた
真ちゃんは未だに驚きを隠せず動揺したままだった
高「……真ちゃん、俺な、ぶっちゃけ悔しいんだわ」
バスケでも勉強でも俺はお前には勝てねぇ
なのに恋愛ですら好きな子には"いいお友達"止まり
緑「…」
高「でも、悔しい反面……安心もしてた…。お前といる時のAちゃんはほんと幸せそうで、俺はそんな2人を見るのが好きだったからな」
どこぞの変な輩に取られるぐらいなら真ちゃんの方がまだ安心できる
まぁ、俺の事を好きになってくれたら1番なんだけどな
高「だからこそ、今みたいな状況が続くなら俺はもう黙ってないから。Aちゃんの事悲しませるなら遠慮なく奪い取る」
緑「…っ、」
俺の宣言に真ちゃんは苦い表情を浮かべた
そしてゆっくり視線を落とし、小さく呟いた
緑「………どうしたらいいか……分からないのだよ…」
その時の真ちゃんは答えが出ない子供のように見えた
緑「少しずつ自分のした事、言った事の重大さに気付きはしていた………だが気づいた時には手遅れだったのだよ……」
その言葉を聞いて俺は深い深い溜息をついていた
高「まっっじで馬鹿なの?真ちゃん」
緑「なっ…」
高「まさかとは思うけどAちゃんに嫌われるのが怖くてーとか言わねぇよな」
俺がそう言うとぐっと黙り込む真ちゃん
高「お前Aちゃんの何を見てきたんだよ…んな事でAちゃんがお前のこと嫌いになるわけねぇだろ」
じゃなきゃお前の事であんなに泣いたりしねぇだろ
ドリンクやタオルだって2人分も用意しねぇだろ
ほんと鈍感すぎ……
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肉巻きおにぎり(プロフ) - 夜遅くにコメント申し訳ありません、ずっと更新楽しみにしてたので、めちゃくちゃに嬉しかったです!どうかこれからも、体調に気をつけてゆっくり更新頑張ってください、本当に楽しみにしてます! (2023年2月7日 1時) (レス) id: 26e00175be (このIDを非表示/違反報告)
柚奈原(プロフ) - このお話凄く好きです!!どうか、更新してほしいです (2022年2月27日 6時) (レス) id: 8b030105a8 (このIDを非表示/違反報告)
彩弥 Ayami(プロフ) - 自分新規ですけど、このお話すごく好きです!2人が仲直りしてほしいので、更新して欲しいです… (2021年9月19日 15時) (レス) id: ea9a1583d4 (このIDを非表示/違反報告)
限界突破済みヲタク(プロフ) - 超面白い、面白すぎる、、どうか、どうか更新をお願いします…! (2021年9月18日 11時) (レス) id: ec647ac5eb (このIDを非表示/違反報告)
畑ケケ(プロフ) - もう、更新の予定はありませんか? (2021年7月23日 11時) (レス) id: 94b0c6b701 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めんたいこ。 | 作成日時:2020年5月14日 21時