【黒子のバスケ】帰宅部の私がマネージャーになりました５【秀徳】

226個目 お泊まり ページ32

緑｢…俺と同じ匂いがするのだよ｣

『ぎゃっ！』

緑間くんもクンクンと髪を匂っていたせいでかなり顔が近かった
だから心臓に悪い…！

緑｢なんだ｣

『顔が近い！というかお風呂上がりとはいえ匂わないでよ！』

緑｢別にいいだろう｣

『ダメ！ほら、せっかく緑間くんのお母さんが作ってくれたご飯が冷めちゃう！』

緑｢分かったのだよ…｣

渋々と言いたそうな顔をしながら一緒にご飯を食べに行った




それから緑間くんの妹の詩織ちゃんとも仲良くなり、ご飯を食べたあと一緒にテレビを見たり宿題を見てあげたりした

『ふぁ〜……っ』

緑｢もう疲れただろう、部屋に戻るのだよ｣

『うん…体は疲れてないけど気疲れしちゃったかな…』

詩｢Aお姉ちゃん、ゆっくり休んでください｣

『ありがとおぉ…っ！詩織ちゃん！』

詩織ちゃんをぎゅって抱き締め、私は緑間くんと部屋に戻った

ちなみに明日は大会後なので休みになっている

『にしても片桐先輩はもう選手としては出られないのはだいぶキツいね……』

私はノートを広げ呟いた

緑｢…故意的だったかどうかは分からないが、秀徳のインサイドをどうにかしなければこの先勝ち進むのは難しいのだよ｣

『あー、高尾くんが今日の試合のビデオは持っていってるんだっけ？』

緑｢あぁ、父兄に撮ってもらった物も全部な｣

高尾くんは映像を見て学ぶ必要があるから仕方ない

緑｢だが明日昼過ぎに高尾が来る予定なのだよ｣

『明日？』

緑｢高尾の持っているパソコンより、俺の持ってるパソコンの方が解像度がいいらしい｣

『なるほどね、じゃあ明日一緒に研究できるね』

緑｢……だから｣

『おわっ！』

緑｢バスケの話は終わりなのだよ｣

ｷﾞｭｯと抱き寄せられ胡座をかく緑間くんの足の上に座らせられる

『…なんか甘えん坊だね、緑間くん』

緑｢別に甘えてないのだよ｣

『はいはい…』

私の首元に顔を埋める緑間くんだが、まったく説得力がない
めっちゃ甘えてんじゃん

『(いや、悔しいのもあるか……)』

勝てない訳じゃなかった
でも勝てず、チームの人が欠けてしまった
控えはいてもこれ以上欠けさせる訳にはいかない

『(WCは思っている以上に厳しいかもな……)』

少しだけ不安がよぎる
私もその不安をかき消すように緑間くんに抱き着いた

緑｢お前も素直だな｣

『うっさい……』

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